上田地域広域連合(連合長=土屋陽一上田市長)が計画する資源循環型施設(統合クリーンセンター)整備事業で、建設地が上田市のし尿処理施設「清浄園」に決まり、連合と市は6日、地元自治会や関連団体で構成する「資源循環型施設建設対策連絡会」と基本協定を結んだ。
同施設は広域管内にある上田、東部、丸子の3つのクリーンセンターを集約して建設する。上田市常磐城にある清浄園の敷地は約2ha。施設は焼却処理能力が最大144t(うち災害廃棄物13t/日)、焼却炉は2炉。全連続式ストーカ焼却炉で24時間連続運転。煙突の高さは59m。可燃ごみの量が大幅に減少しているため、コンパクトになるとしている。
廃棄物の搬出入ルートについては堤防道路を利用するため、道路の拡幅や河川側への自歩道の設置、用水施設の改修なども検討する。
整備スケジュールによると設計・建設・運営を一括で委託する事業者を本年度から2年間かけて選定。27年度から事業に着手し、31年度中の稼働を目指す。建設費は229億円を見込むが、資材の高騰などでさらなる上昇が予想される。
また、循環型施設の北側に隣接する農地約3.6haに、余熱を利用した屋内プールや子ども広場(幼児遊具、親水広場)を整備。公園やイベントにも活用するなど、住民が集える空間を創出する。現在、市民の意見を聞きながら事業全体の基本計画を策定中。26年度に基本・実施設計を行い、建設工事に着手する。
土屋連合長は「施設整備の提案から13年の歳月がかかった。この調印は地元の皆さまの要望・意見に最大限対応していくためのもの」と述べ、謝意を伝えた。