県高崎土木事務所と県安中土木事務所は、西毛広域幹線道路高崎安中工区の高崎市と安中市の行政境に計画する(仮称)市境トンネル工事を2026年1月に条件付き一般競争入札で公告する予定を明らかにした。2事務所で分割しての発注を予定しており、それぞれの工事概要は現在、精査している段階となっている。年内は施工計画等の設計精査、積算などの発注準備を進めていく。
同トンネルは高崎市下里見町から安中市下秋間を結ぶ延長632m、標準幅員10・75m(内訳:歩道2m+施設帯0・5m+路肩0・5m+車道3・25×2+路肩0・5m+監査歩廊0・75m)、内空高約7・0mの規模。
掘削方式はトンネル工(NATM)の機械掘削工法で実施する。掘削・支保工は延長約630・8mとし、うち掘削補助工法は長尺鋼管先受工を約82・4m区間、長尺鋼管鏡補強工を約18m区間で実施する。覆工コンクリート・防水工は延長約630・8m、インバート工を延長約632m、坑門工は起点側、終点側の2カ所で計画し、ともに延長約0・6mとなる。
残土処理については約5万3000立方mを見込む。このほか、トンネル仮設備工一式や舗装工(連続鉄筋コンクリート舗装)約4万5000㎡などを予定。両事務所ともに工期については、現段階で約13カ月を想定している。
地質調査の結果、起終点部は軟弱層が確認されたため、起点側(高崎市側)では天端安定対策+脚部補強対策、終点側(安中市側)では天端安定対策+鏡補強対策を行うこととしており、その工事も今回の内容に見込んでいる。
具体的な対策工法として天端安定対策には長尺鋼管先受工(AGF)を採用したほか、脚部補強対策としてウイングリブ付鋼製支保工、鏡補強対策として長尺鏡補強工を採用している。詳細設計業務については大日本ダイヤコンサルタント(東京都千代田区)が手掛けた。
西毛広域幹線道路高崎安中工区は県道下里見安中線のバイパス整備で、高崎市下里見町地内の国道406号(バンバ交差点)から安中市下秋間地内(自性寺北交差点)までを結ぶ3830m区間。幅員10・5mの2車線道路として整備を行う。
うち、高崎土木事務所が整備を担当する区間は1950m。1880m区間の整備については安中土木事務所が担当する。