県農政部は、2025年度の県営農業農村整備事業の実施地区と割当額(24年度補正、調査地区含む)を決定した。74地区で総額約72億円。農地整備は27地区43億9655万円。薄井沢(日光市)、芳賀町北部第2などで圃整工を発注し、上稲葉(壬生町)、上古山(下野市、宇都宮市)、親園鴨内川(大田原市)、塚崎・田間(小山市)の4地区に着手。水利施設整備は20地区21億8039万円。穂積(小山市)、矢の目ダム(那須町)、根川頭首工(宇都宮市)などが新規。(3面に地区別配分額)
農地整備の主な地区と割当額は薄井沢が4億9100万円、芳賀町北部第2が3億8300万円、中谷(野木町)が4億7100万円、大谷東部(小山市)が4億4200万円、千渡(鹿沼市)が3億4095万円。粟宮(小山市)は2億6000万円で約10haの圃整工に着手する。
新規の上稲葉は97・9ha、上古山は33・5ha、親園鴨内川は87・3ha、塚崎・田間は33haの圃整工を計画。上古山は県内4地区目の農地中間管理機構関連事業を導入。各地区は換地原案の作成に必要な業務や実施設計に取り組む。
水利施設整備は石川排水機場改築の部屋南部(栃木市)が4億3000万円、船生(塩谷町)が4億円、市の堀用水(さくら市ほか)が4億4900万円、三栗谷Ⅱ(足利市)が1億3000万円。部屋南部は機場工、船生、市の堀用水、三栗谷Ⅱは水路工を推進。管理棟の更新を進めている那須野原(那須塩原市)は1億292万円。
新規の矢の目ダムは電気設備、水管理制御設備の更新、根川頭首工で堰本体コンクリートやゲート設備の改修に向け実施設計を委託。車堰(真岡市)は五行川の堰の改修に向け3000万円を配分。総事業費は2億8000万円で事業期間は25~26年度。
穂積は国営栃木南部土地改良の関連事業。期間は25~28年度。総事業費は6億7800万円。国が事業実施中の西清水川排水路に接続している東清水川排水路など延長2067mの水路を改修する計画。25年度は5336万円で実施設計を進める。
水利施設整備はこのほか西の原用水2(那珂川町ほか)、美田東部頭首工(小山市)、小倉堰(栃木市)、桑原用水(同)などで機能保全計画の見直しや策定を進める。
機能保全計画は日光1、伯仲堰(栃木市)、九郷半用水(宇都宮市)でも策定する。
農村地域防災減災は那珂川の堀抜用水堰(那須烏山市)の工事を促進。赤沢川(上三川町)は補正を合わせ1億5415万円。田川合流部付近で水路工約700mと排水樋門工を計画。排水樋門の工事に着手する。
農村振興課所管の県営事業は3地区1億3408万円万円。中山間地域総合整備は茂木(茂木町)、高原(矢板市、塩谷町)に合計8153万円。茂木は実施設計に着手。事業完了予定の高原は換地や確定測量業務を予定している。
農村振興総合整備の安足(足利市、佐野市)は5255万円。水路工事を実施する。
県営事業の具体化に向けた計画調査は国庫と県単合わせて14地区1億5405万円。国営造成施設管理は深山・板室ダム(那須塩原市ほか)や芳賀台地(芳賀町ほか)など8地区に2億585万円を割り当てた。