県鹿沼土木事務所は、一般県道上日向山越線酒野谷工区の詳細設計をまとめ、新規事業化の2025年度は物件調査に着手する。事業区間は主要地方道鹿沼足尾線交差点から北へ狭あいな1400m。現道を左右に10・5mに拡幅し視認性の悪い急カーブの法線を整える。酒野谷用水組合が管理する水路を渡河する間々下橋はボックス工で架け替える。24年度には用地測量を4件に分け委託。物件移転とともに用地補償に備える。
合流する鹿沼足尾線は上日向山越線に右折する車両のため足尾方面下り線に付加車線を新設。付加車線は市道2023号線付近から分岐。西進部交差点幅員は付加車線と両側歩道を併せ17m。本線シフト長が40m、テーパー長20m、滞留長30m。
東進の上り線は中央部にゼブラ帯を確保し本線シフト長を40mで計画した。交差点は隅切りが広がるため4カ所の信号機を移設する。
水路は山越公民館南側で渡河。拡幅改良に伴いRC橋をボックスカルバートで架け替える。内径断面は幅3000×高さ1500㎜。
10・5mの幅員構成は車道3m×2車線の両側に側溝を付帯した路肩1m。歩道は沿道の出会いの森総合公園付近と整合を図り、西側に2・5m確保する。
現道幅員は車道のみ6・5m。車道は県道規格の3m×2車線を満たしていない2・75m×2の両側に0・6m(側溝含む)と0・4mの路肩を配置。全体にカーブが連続する視認性の悪いあい路区間。
上日向山越線は事業化に向け、整備手法を現道拡幅案とバイパス案を比較検討。21年度に委託した概略設計の成果から、現道を拡幅し法線を整えることで視認性や走行性が確保できると判断。用地補償面積の少ない現道拡幅案に決めた。
22年度には路線測量を委託。23年度は路線測量を継続し詳細設計に着手。24年度に詳細設計を固めた。概略・詳細設計をシー・アイ・エス、路線測量を北側が都市開発コンサルタント、南側は宇都宮測量。用地測量は都市開発コンサルタント、栃木県用地補償コンサルタント、宇都宮測量、三進が担当。
沿道には出会いの森総合公園が立地しているほか、北は市中心部と古峰ヶ原神社などを結ぶ主要地方道鹿沼日光線。南は鹿沼足尾線を南北に結び、市街地を迂回する車両などで朝夕の交通量は多い。