県伊那建設事務所は都市計画道路環状北線街路事業(伊那市山寺~中央)で、天竜川を跨ぐ橋梁の下部工事2件を7月中に公告する。入札参加基本要件は土木一式1021点以上、県内本店。落札者の決定にあたっては一抜け方式を採用。決定順位は橋脚(1工区)、橋台(2工区)の順。発注規模はともに税込み予定価格1億8000万円未満。
入札方式は総合評価落札方式(工事成績等簡易型)で、19日の県総合評価技術委員会で意見聴取を終えた。
橋梁の形式はPC3径間連続ポストテンションコンポ橋で、橋長106m、幅員16m(両側歩道)。左岸側の橋台と橋脚は整備済みで、今回発注するのは下部工で残る右岸側の橋台と橋脚。
落札決定順位1位の橋脚工事の概要は橋梁下部工:P1橋脚1基H13.4m(V536m3)、護床工:根固ブロック工N102個(2tブロック)。
次順位の橋台工は橋梁下部工:A1橋台1基H8.9m(V410m3)、基礎工L5.5m×N8本(現場打ち杭φ1500㎜)、護岸復旧工:練石張護岸工L43m×SL10.8m(A464㎡)、コンクリート張護岸工L42m×SL5.3m(A201㎡)。工期はともに約11カ月で、整備課は「現場作業は来年5月までに終えたい」と話した。
入札参加者には技術者要件で主任(監理)技術者に1級土木施工管理技士等の配置を求める。また、橋台工については同種実績要件で「橋梁下部工事(道路橋又は鉄道橋で、H5m以上)(新設又は拡幅)の実績」も求める。
総合評価の評価項目は共通で、価格以外点は16点。内訳は、企業評価で工事成績7、同種工事2、優良表彰0.25、地域要件1、労働環境1、CCUS0.25、ICT活用0.5。技術者評価で技術者資格1、技能者資格0.75、実績等1、継続教育0.75、ICT活用0.5。同種工事は「RC構造の橋台(高さ5m以上)又は橋脚(高さ10m以上)の工事(新設又は拡幅)の施工実績」が3件以上で2点、2件以上で1点。地域要件は伊那市内に1点、上伊那地域振興局管内に0.5点。技術者資格はコンクリート主任技士に1点、コンクリート技士に0.5点。技能者資格は登録鉄筋基幹技能者および登録型枠基幹技能者に0.75点、いずれかに0.5点を加点する。
年間発注計画によると同事業では本年度、2件のほか地下横断歩道工1基の発注を9月に予定している。なお、23年度に発注した左岸側下部工のうちA2橋台工事は守屋建設(伊那市)、P2橋脚工事は池田建設(同市)が施工した。