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成績点ない工事も対象/優良技術者表彰の要領定める

2025/06/28 長野建設新聞

 県が2025年度優良技術者表彰の要領を定めた。建設工事は従来の成績評定点上位の工事から、発注機関による推薦形式に変更。成績評定点を付与しない災害復旧工事や除雪業務等も対象とする。各発注機関の推薦枠は一般部門、若手部門(工事始期日時点の年齢が40歳未満)各1人(=1枠)を基本とするが、年間工事件数に応じて増やせることとし、本年度最も多い機関は4枠、計8人を持つ。前年度の表彰者数は75人(一般59人、若手16人)だったが、本年度は最大130人を見込む。

 今回の変更について建設部技術管理室は「施工内容により成績評定点が上がりにくい工事もある。推薦形式とすることで、点数に表せない部分も評価できるようになる。また、地域に根差した企業が地域の守り手として継続的に活躍してもらうことが必要であり、そうした面も評価できる枠組みになっている」と話した。

 推薦枠を持つのは毎年継続した工事発注を行う37機関(建設部18、地域振興局10、環境部4、企業局5)。推薦基準は4項目を設定。前年度に竣工した工事の中から、いずれか、または複数項目を合わせた評価により推薦する。成績評定点が付与される工事については82点以上のものを対象とする。発注機関からの推薦の取りまとめは7月末ごろとなるもよう。


■成績上位者は特別枠

 推薦対象工事において推薦する技術者は主任(監理)技術者または現場代理人(40歳未満)のいずれか1人とし、同一工事で複数人を推薦することはできない。ただし、成績評定点が全県で上位10位以内(同点の場合は品質+出来形の合計点が上位の工事を優先)の工事に配置された主任(監理)技術者と現場代理人(40歳未満の場合に限る)は、それぞれ一般部門、若手部門の特別枠として自動的に表彰候補とする。

 成績評定点を付与しない案件の推薦対象には道路除雪や維持修繕も含む。ただし、地域維持型JVや除雪等業務JVの場合はJVのみ、除雪業務単体工区は企業のみの表彰で、技術者表彰は行わない。


■業務は来月1日から受付

 一方、委託業務は前回から変更はなく、技術者が所属する企業からの申請方式を採用。前年度に完了した成績評定点87点以上の業務の技術者を対象とする。24年度の表彰者数は21社42人(一般20人、若手22人)で、本年度も40人前後を目安とする。

 申請受付期間は7月1日~8月1日。審査は2段階で、8月~9月下旬にかけ書類による第1次評価を実施。面接による第2次評価は10月~11月に予定している。

 工事、業務とも審査は建設部長を委員長とする審査委員会が実施。審査は、有識者の外部委員を含む評価委員会による総合評価結果に基づき行う。表彰候補者の決定は12月下旬で、表彰式は26年2月に行われる。

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