2025年度赤目川改修促進期成同盟会総会が27日、茂原市本納公民館1階第1・第2会議室で開かれ、25年度事業計画および予算など全ての議案を全会一致で可決した。会長の市原淳・茂原市長は、出席者による赤目川改修事業推進への尽力に対して謝意を表した上で「赤目川改修事業では、整備延長7・7kmのうち、約4・9kmが整備された。現在、A調節池や護岸の整備などが進められており、今後のさらなる事業進捗を期待している」と話し、国、県など関係機関への働き掛けを強めていくとした。
西ケ谷正士・県議会議員、田端毅・県議会議員、常泉健一・茂原市議会議員、庄司強・県県土整備部河川整備課長が来賓あいさつを述べた。
常泉議員は「県の皆さまに大変尽力をいただき、下流側の新手樋橋までは整備を進めていただいたが、上流側については進捗が見られない」との認識を示し、「水害の解消が最優先。水を制さなければ、JR本納駅東側の開発、まちづくりはできない」と指摘し、さらなる推進を要請した。
また、庄司課長は、赤目川改修事業について「1995年度に着手し、この30年、河道の拡幅や調節池の整備などを進めてきた。上流域の未改修区間についても早期に整備する必要があると考え、個別補助事業とするよう国に要望している」と述べ、取り組みへの理解と協力を求めた。
事業計画によると、2025年度は赤目川改修事業の促進について国・県への要望請願などを積極的に実施するとともに、県事業に協力する。
護岸や樋管工推進/県が事業概要説明
山本和義・県長生土木事務所河川改良課長が事業の概要および進捗状況について説明した。
二級河川南白亀川水系赤目川では、浸水被害が頻発する本納駅周辺をはじめとした沿川地域の治水安全度を高めるため、流下断面を確保する河川改修を進めている。合わせて、これに伴う橋梁の架け替え、農業用取水堰の改築、調節池の整備も実施している。
具体的には、南白亀川合流点~上総橋L7700mを対象とする広域河川改修事業において、護岸工L4900m、B調節池整備、道路橋7橋整備、堰7基整備、A調節池掘削工を進めてきた。
25年度はA調節池排水施設工事(24年度からの繰り越し)、排水設備工事などを行う。
広域河川改修事業のうち、萱場橋上流~新手樋堰上流L600mを対象とする大規模特定河川事業は、19年度から実施。護岸工L450m、新手樋橋整備、桂島堰整備を進めてきた。
25年度は護岸工L100m、樋管工1か所整備(24年度からの繰り越し)、調節池のポンプ設備設置、土木施設・排水施設などの工事を進めているほか、上流部の護岸設計に着手する予定。
山本課長は「個別補助事業などとするよう取り組み、大規模特定河川事業を導入し、中流部の改修を集中的に実施している」と話した。