阿見町が青宿地内に架設予定の橋梁の概要が明らかになった。新橋は橋長61・2mの歩行者・自転車専用橋で計画。形式については鋼単純ローゼ橋、逆T式橋台の斜橋とする。架設位置に関しては、花室川河口から霞ヶ浦上へ架ける形に変更。整備スケジュールとしては2026年度に下部工を実施する。その後は国土交通省霞ヶ浦河川事務所が実施している堤防整備の進捗に合わせて、整備を進めていく。本事業はつくば霞ヶ浦りんりんロードの新コース整備に伴うもの。
整備地が、陸上自衛隊武器学校(青宿121-1)の北側、花室川河口部付近。霞ヶ浦河川事務所による無堤部対策実施区間の終点部と町道1007号線に接続する。当初は花室川河口への架設を予定していたが、堤防の突端部を結び、霞ヶ浦上に斜交して架ける形に変更した。
橋梁の規模に関しては橋長61・2m、有効幅員4mの自転車・歩行者専用橋とする。橋梁形式が鋼単純ローゼ橋、逆T式橋台(2基)。対象地の地盤が軟弱であるため、基礎工ではPHC杭+SC杭(φ800×約26m)を各6本ずつ、内掘り工法で施工する。現在は長大(中央区)が3月25日までの履行期間で橋梁詳細設計をまとめている。ヤードの確保や工法に関しても、関係機関と協議しつつ決定していく。
吊材に関してはケーブル吊なども含めて検討中としている。つくば霞ヶ浦りんりんロードの新サイクリングコースとなることから、意匠にも工夫を凝らし、観光資源としての付加価値を創出したい考え。
また、無堤部対策実施区間の終点部と町道1007号線において、それぞれL45m程度の取り付け道路を整備。防犯対策(カメラ、防犯灯など)や交通安全施設についても講じていく。霞ヶ浦高等学校の通学路としての利用を想定していることから、道路照明などの整備により安全を確保する。電源に関しては地下配線やソーラーなどを視野に、検討を進めている。
整備スケジュールについては、26年度当初予算に工事費を計上し、下部工の整備に取り掛かる。その後は国の堤防整備と足並みをそろえつつ、上部工、付帯設備工を実施していく方針だ。
霞ヶ浦河川事務所の堤防整備事業は、西浦の湖岸沿い、L900m程度が対象。自衛隊の敷地内に堤防を整備し、外側に管理用道路(W4m)を併設する。本年度は管理用通路整備工事(捨石工600立方m、間詰栗石520立方m、袋詰根固1200個)について、7~9月にも公告し、約8カ月の工期で工事を進める計画。
つくば霞ヶ浦りんりんロードの新コースは堤防上をコースとして利用し、橋梁により花室川を横断して湖岸沿いに戻る想定。現ルートは武器学校に係る区間で国道125号に迂回しており、道路狭あいなどにより通行の危険が生じている。