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群馬県道路管理課

道路盛土のり面防災対策補助制度 25年度にも業委託へ

2025/07/02 群馬建設新聞


県道路管理課は、国土交通省が2025年度に創設した「道路盛土のり面防災対策補助制度」に対する取り組み状況を明らかにした。25年度は緊急輸送道路における83カ所の道路盛土法面点検の完了を目指す。また、長野原町内の国道406号(横壁地区)と片品村内の主要地方道平川横塚線(花咲地区)の2カ所を対象に詳細調査に着手する予定であることを示した。

「道路盛土のり面防災対策補助制度」は24年能登半島地震により、緊急輸送道路である能越自動車道の盛土区間において大規模崩壊が多数発生し、人員・物資輸送に影響が生じたことを踏まえ、盛土の大規模崩壊に伴う道路機能の著しい喪失を防ぐため、緊急輸送道路における盛土法面点検結果に基づき行われる防災対策事業に対し、計画的・集中的に支援する個別補助制度として創設された。補助要件に◇緊急輸送道路◇盛土のり尻から測った盛土高が、おおむね10m以上の盛土◇地山傾斜地等の水の集まりやすい地形条件に造成された盛土を掲げている。

県は24年度に机上調査による緊急輸送道路における道路法面点検対象箇所の抽出に着手し、83カ所を点検対象箇所に抽出した。83カ所の内訳は◇第1次緊急輸送道路(県庁所在地、地方中心都市および重要港湾、空港等を連結する道路)=13カ所◇第2次緊急輸送道路(第1次緊急輸送道路と市町村役場、主要な防災拠点を連絡する道路)=46カ所◇第3次緊急輸送道路(その他の道路)=24カ所となっている。

現在は、机上調査により抽出した83カ所を対象に、現地踏査および簡易現地調査を実施しているところ。業務は冨永調査事務所(高崎市)と三陽技術コンサルタンツ(前橋市)が進めている。

詳細調査は83カ所全てを対象に行うのではなく、現地調査および簡易現地調査結果を踏まえ、実施箇所を選定する。25年度は先行して横壁地区と花咲地区を対象に実施。詳細調査着手時期は現時点では第3四半期を予定。26年度の完了を目指し進めるとしている。詳細調査では測量設計を実施する。

横壁地区と花咲地区の対策工事は26年度に着手する。

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