富津市は、榎本建築設計事務所による青堀小学校校舎等改築の基本設計概要版を2日に公表した。基本設計では、新校舎についてRC造3階建ての普通教室棟、RC造2階建ての特別教室棟および管理棟で構成し、屋内運動場については将来的に建て替えることとしていたが、6月定例議会を経て、新校舎と新屋内運動場を一体的に整備する方針に転換した。今後は、同社により屋内運動場を含む実施設計を2026年9月までにまとめ、27年10月頃に校舎・屋内運動場の改築工事に着手。29年8~9月頃の施設引き渡しを予定している。
工事スケジュールは▽改築校舎エリア造成=26年7月~27年2月▽新校舎・新屋内運動場建築=27年10月~29年5月▽外構=29年4~7月▽旧校舎・屋内運動場解体=29年11月~30年9月▽外構・グラウンド整備=30年12月~31年9月――の想定。
普通教室棟、特別教室棟および管理棟の合計の延べ床面積は6725・72㎡。新屋内運動場は、RC造2階建て、延べ床面積1574・63㎡の想定。
新校舎を現状のグラウンド敷地に建設することで、校舎の改築から既存校舎の解体までを敷地内で完結させる計画。
中庭を中心に、新校舎と新屋内運動場を配置。普通教室部分のみを3階建てとし、その他の部分を2階建てとすることで、圧迫感を抑える。教室数は、普通教室18室、特別支援教室5室、特別教室5室。
駐車場は、敷地東側に来客用20台、職員用50台。国道16号に出入り口を設け、駐車場内にバス乗り場を整備する。
青堀小学校は、大堀2042―4に所在。敷地面積は2万9158㎡。
主な既存施設は▽普通教室棟=RC造3階建て、延べ床面積2919㎡、1975年建築▽特別教室棟=RC造4階建て、延べ床面積2422㎡、75年建築▽渡り廊下棟=RC造2階建て、延べ床面積583㎡、75年建築▽屋内運動場=RC造・S造2階建て、延べ床面積805・35㎡、72年建築▽プール=RC造25m×7コース、67年建設▽プール付属室棟=CB造平屋――で、いずれも老朽化している。
青堀小学校の改築に当たっては「青堀小学校改築基本構想・基本計画検討委員会」を設置し、23年12月15日まで10回にわたって会議を開催した。
当面、既存の屋内運動場を利用することとしていたが、複数の委員から「校舎と屋内運動場は一体的に整備すべき」との意見が挙がっていた。
基本設計において、新校舎と既存屋内運動場をつなぐ渡り廊下を検討したが、児童の移動負担の増加、既存屋内運動場を残すことによるグラウンド使用面積の減少などの課題が解消できなかったため、校舎と一体的に整備することとした。