県利根沼田環境森林事務所は、川場村川場湯原地内の木賊温泉地区で進めている谷止工整備について、近く一般競争入札を公告する。工事は復旧治山事業として行うもの。工事期間として約9カ月を見込んでいる。設計は群馬県森林組合連合会(前橋市)が担当してまとめた。
同地区では近年の度重なる集中豪雨により、渓岸浸食が著しく進行し、渓床には不安定土砂や倒木が堆積している状況となっている。保全対象として人家9戸、旅館1戸、主要地方道平川横塚線、畑などがあり、このまま放置すると重大な被害の発生が想定され、地域から早期の対策が求められていた。このため、復旧治山事業による整備を計画した。本地区における整備は2023年度から進めている。
今回の谷止工整備により渓床勾配を緩和し、土砂の流出防止および渓岸浸食の防止を図るほか、併せて渓流内にある倒木の除去を行い、下流への流出防止を図るものとしている。
全体計画として、北側の1工区に谷止工3基、南側の2工区に5基、計8基の施工を予定。1工区のコンクリートボリュームは合計687・1立方m、2工区は合計1288・2立方m、全体計画での合計は1975・3立方mとなる。
今回整備するのは、1工区の№3谷止工と2工区の№3谷止工の2基。どちらも前回施工箇所の下流側に築造する。
1工区の谷止工は堤長24m、堤高5・5m、幅1・5mで、コンクリートボリューム243・3立方mの規模で整備を行う。
2工区の谷止工は堤長26m、堤高5・5m、幅1・5mで、コンクリートボリュームは218・4立方mとなる。
計画では、26年度に残る2工区の2基を整備し、事業を完了させる方針となっている。
前回発注した谷止工4基の整備工事は小坂建設(沼田市)が受注している。