県鹿沼土木事務所は、126カ所に35億円を投入する2025年度の事業概要をまとめた。内訳は道路・保全事業が65カ所28億2000万円、河川砂防事業は災害復旧を含む61カ所6億8000万円。交付金新規は121号上石川で西進2車線に拡幅し交差点を改善、上日向山越線酒野谷は1400mの現道を拡幅する。歩道整備は鹿沼日光線西小前1000mで小学校前を優先して用地測量。砂防は叶桑沢堰堤の諸元を固めるため詳細設計、鍛冶谷沢は平面図化を実施する。24年度補正を合わせた重点配分は293号楡木バイパス2期、上田町電線共同溝と仁神堂の線形改良。(2面に事業箇所)
新規の121号上石川は、東北道鹿沼ICランプから西進2車線に拡幅し上石川交差点を改善。事業延長は420mでランプ部の設計を固め、交差点部の用地補償に着手する。
上日向山越線酒野谷は、鹿沼足尾線交差点から北側の狭あい区間1400mの線形を改良し、片側に歩道2・5mを確保した10・5mに拡幅。交差点部には右左折レーンを設置。用地測量を進め、物件調査と補償に備えていく。
県単で新規に調査に着手するのは、小来川文挾石那田線板荷観音寺前400m。板荷玉田線との狭あいな交差点を改善するため平面図化と路線測量を実施する。
深程楡木線の東進区間のルート調査も県単新規。293号楡木バイパスが供用し293号現道からバイパスまで300m、東進の必要性を踏まえ352号まで更に300mのルートを検討。
宇都宮亀和田栃木線北赤塚工区360mも新規に箇所付けした。路線測量や詳細設計の成果を踏まえ用地測量に着手。352号北赤塚十字路交差点の改善が25年度で完了。東側狭あい区間の改善に着手する。法線を是正し両側に歩道2・5mを確保した13・5mに拡幅する。
293号楡木バイパス2期は南側1200mを先行。大型車の通行頻度が高く舗装を20年設計に見直した。352号交差点付け替えで道路跡を活用した調整池工事を継続。改良工の進ちょくを図るほか用地補償を進める。
東北道アンダーの詳細設計はネクスコが中央復建コンサルタンツに委託。予備設計の函渠延長は51m。
電共整備のうち天神町が用地補償、上田町は電共工事をNTTに委託。府所本町は電共予備設計と美装化・バリアフリーを計画する歩道の詳細設計を固める。
栃木粟野線深程は、深程楡木線の分岐交差点の改善と宮ノ入川を渡河する宮前橋架け替えに伴う切り回し工事。
26年度以降に発注を予定する宮前橋の新橋は、橋長16・4mで上部工がプレテンション方式PC中空床版桁、下部工は直接基礎逆T式橋台2基。
河川事業のうち武子川深津・仁神堂は、JRに委託したJR日光線橋梁の改築工事を継続。千渡圃場整備事業で確保済みの用地測量と堆積土除去工事。
小薮川楡木は護岸工2件を発注する。思川深程は用地補償を継続するほか、右岸側堤防上の市道の付け替え工事を実施する。
砂防事業は大芦川床固めで2号が工事、3号は用地補償を進め着工に備える。思川上流部では用地測量を進め、6号堰堤に着工するため付け替え林道の詳細設計を実施。
砂防堰堤は大越路沢の2基の諸元を固めた。1号が堤高14・1mの透過型。堤長71・4m、鋼製スリットの水通し幅7m。右支系の2号は堤高8mの透過型。堤長40・9m、鋼製スリットの水通し幅6・5m。
叶桑沢は堰堤1基の諸元を固めるため、詳細設計と地質調査。鍛冶谷沢は堰堤整備に伴い平面図化と公図公簿調査を実施。
急傾斜地崩壊対策は、中ノ畑ⅡCの崩壊土砂防護柵工157mの進ちょくを図る。追地Aは事業化に向け平面図化。
道路の法面対策では鹿沼足尾線上粕尾がブロック積み、ボックス工、重力式擁壁を施工し対策。26年度の施工に備え用地調査を実施する。
道路メンテナンスは3巡目の法定点検。293号小倉橋など57橋梁と鹿沼足尾線加戸洞門などシェッド2カ所を実施。
橋梁補修は上久我栃木線が伸縮装置と舗装修繕工事を発注し完了を見込む。草久足尾線焼山橋は詳細設計を委託し補修内容を固める。点検ではコンクリートのはく離や鉄筋が露出した3判定。293号無名橋(府所町)はボックスカルバートで架け替える。