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千葉県鎌ケ谷市,その他記事(民間)

30年頃移転を予定/2軍を鎌ケ谷から札幌圏に/跡地は協議継続で合意/日本ハムファイターズ

2025/07/08 日刊建設タイムズ

 ㈱北海道日本ハムファイターズ(北海道北広島市Fビレッジ1)は7日に開いた記者会見で、2軍本拠地を鎌ケ谷市の「ファイターズ鎌ケ谷スタジアム」から、新千歳空港や「エスコンフィールドHOKKAIDO」に近い札幌圏に移転する意向を表明した。2027年頃までに計画を固め、30年頃の移転を予定している。鎌ケ谷スタジアムの跡地利用については、6月24日の意見交換の場において、鎌ケ谷市の意向を確認しつつ、継続して協議することで合意した。

 鎌ケ谷スタジアムは、鎌ケ谷市中沢459に所在。敷地面積5万8024㎡、グラウンド面積1万3512㎡、1997年3月の竣工。

 ㈱北海道日本ハムファイターズが土地と施設を所有し、2軍の専用球場として使用している。観客の最大収容人数は2400人。建設から28年が経過し、設備の老朽化が課題となっている。

 芝田裕美市長は、㈱日本ハムファイターズの意向表明を受けて「2024年7月に移転報道がされて以来、球団役員の方々と幾度も会い、スタジアムの存続を求めてきた。移転意向表明に至った最も大きな理由として、1軍と2軍の距離が遠く、チーム運営に支障が出ているとの説明を受けた。やむを得ない部分があることは理解した上で、今回の移転意向表明を受け、大変残念で寂しく思っている」と心境を語った。

 一方で、球団との話し合いにおいて、球団と市の長い歴史を踏まえ、引き続き連携を強化・継続する方向で一致したことを表明。両者で新たな歴史を作り上げていけるよう取り組む方針を示した。

 2軍本拠地移転のプロジェクト名は「ONE BASE HOKKAIDO~新たな拠点の創造~」。

 ㈱北海道日本ハムファイターズの栗山英樹CBOは記者会見で「ファイターズは長年、育成とスカウティングを重要視してきた。本当の意味での育成拠点を北海道につくらせてもらいたい。世界に誇れる人材を育成したい」と表明した。

 同球団の小林兼・開発本部副本部長は、移転の表明ではなく移転意向の表明であると前置きした上で「他の球団は1軍本拠地とファーム施設が近くにある。北海道に拠点を設けることで、チームの意思決定をより迅速にすることが最大の目的」と語った。

 新たな2軍施設には、野球場、選手寮、室内練習場などを整備するほか、周辺に商業施設や住宅を開発し、地域と一体となったまちづくりを目指す。

 移転候補地として、札幌市、北広島市、恵庭市、江別市、千歳市、苫小牧市と情報交換を行っているとした。

2軍施設完成イメージ

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