県宇都宮土木事務所は、126カ所に79億5260万円を投入する2025年度事業概要をまとめた。内訳は道路・街路事業が71カ所59億7690万円、河川砂防事業が27カ所14億5470万円、公園事業は28カ所5億2100万円。宇都宮向田線板戸大橋や408号バイパス2カ所の橋梁、田川の改良復旧に重点配分。板戸大橋の上下部工、氷室陸橋や宇都宮テクノ街道との立体化などの工事を発注。公園は長寿命化計画に基づく設備更新のほか、井頭、那須野が原、わんぱくは駐車場を改善する。(3面に事業箇所)
街路事業の新規事業化を目指す競輪場通りは、大曽2丁目の藤原宇都宮線交差点から今泉新町交差点まで2㎞を対象にJR宇都宮線錦橋、田川の大曽橋など主要構造物の予備設計を通じて影響範囲を決め道路構造を固める。
30mの4車線計画は交通解析を踏まえ、幅員変更の必要性などを検討。歩道両側には電線共同溝を計画した。
主要構造物は西側から大曽橋(田川)、新陽橋(旧田川)、東北新幹線高架橋下、御用橋(御用川)、錦橋(JR宇都宮線)、石川橋(石川)など。
119号宮環北は渋滞緩和に向け、帝京大学入口交差点など交通解析を踏まえ対策箇所を特定。測量設計を通じて対策内容を固めていく。
宇都宮向田線(宇都宮テクノ街道)が鬼怒川を渡河する板戸大橋は、残る下部工の右岸橋台1基と橋脚6基、中央部の7径間の上部工を公告。右岸側4径間の上部工は26年度に公告する計画。新橋は4・7・6径間連続非合成鋼鈑桁。発注の下部工は全て直接基礎で施工する。
桑原1号沢は堤高7m、堤長25・7mで中央に鋼製スリットを配した透過型に決め本体工事に着手。県単では唐沢1号沢堰堤の事業化に向け全体計画を作成する。
123号氷室は、延長1420mのうち縦断勾配のある視認性の悪い西側760mを先行。幅員23mの4車線に拡幅するため、21年度までに調整池や新設の交差点、取水堰などの設計をまとめた。用地補償を継続し視認性の悪いカーブを優先して工事に着手する。
宇都宮結城線上蒲生は、全体1600mのうち上三川北小前960mを重点整備区間として14・5mに拡幅し線形を改良。クランク状に交差する2町道を十字路化。
赤沢川は160mを付け替え、渡河2カ所はボックス工で整備。歩道橋は120m南に移動し新設する。用地補償を進め、渡河部付近の付け替え工事を実施する。
田川は上流が山田川との合流部付近に岩曽調節池、下流は給分頭首工付近に川田調節池を設置。両調節池間6500mは河道を50㌢程度掘り下げ、来春に概成させるため工事の進ちょくを図る。
宇都宮真岡線上桑島バイパス1070mは詳細設計をまとめ、用地補償に着手。ルートは越戸川を渡河する柿ノ木坂下橋付近から東に分岐。現道北側の農地を東西に直線的に結び、下岡本上三川線に合流。
市道3519号線と下岡本上三川線に付加車線を設置する。幅員は12mで自転車通行を考慮した路肩幅1・5m、北側に歩道2・5mを確保する。
上三川町役場南側の宇都宮結城線は、バリアフリーに改善するため電線共同溝工事の進ちょくを図る。計画延長が640m、歩道幅員は3・5m×2。電線共同溝工事は28年度完了を見込み、29年度からは舗装復旧や歩道の美装化を計画している。
橋梁補修の目玉は1級河川鬼怒川を渡河する宇都宮向田線柳田大橋と121号桑島大橋。柳田大橋は当て板補修と塗装塗替え、桑島大橋は支承2カ所を更新する。両橋梁とも一般競争で柳田大橋が第2、桑島大橋は第3四半期を予定した。
公園事業は国庫で7公園、県単は全9公園に予算付け。国庫の7公園は井頭(真岡市)、鬼怒グリーンパーク(宇都宮市・高根沢町)、中央(宇都宮市)、那須野が原(那須塩原市)、日光田母沢御用邸記念、日光だいや川(日光市)、とちぎわんぱく(壬生町)が対象。長寿命化計画に基づき施設・設備の更新や修繕を進める。
目玉は井頭で真岡市の井頭リゾート計画と整合を図り、東駐車場をリニューアル。整備内容を具体化する詳細設計をまとめ、大型複合遊具を選定。一万人プールが終了する秋ごろに工事を発注する。