6月20日付の人事異動で就任。前任の小川純子課長に引き続いて国土交通省からの出向となる。群馬県への赴任は初となり「地名や文化、歴史を学ぶところから始め、それらをいち早く理解し、地域の治水安全度向上により一層尽力していきたい」と意気込む。
群馬県の印象について「さまざまな地域を見てきたが、食・水・エネルギーが豊富。地理的に恵まれた地域」と話し、また「文化財が豊富で、歴史や文化のポテンシャルも高い。これからの勤務が楽しみ」と心を躍らせる。
これまでに携わった思い出深い事業について、河川空間とまち空間との融合を考慮して河川整備を行った佐野目地区(福島県)と、自然環境に配慮し河川整備を行った富加町(岐阜県)のかわまちづくりを挙げる。その理由に「日常的に河川に親しむことで、水に対する楽しみと畏怖の念、両面を一般の方にも経験してもらえる河川整備だったため」と振り返る。
若手職員へは「デジタルネイティブ世代は、普段からAIの使用やSNSでの情報発信を行っている。その技術は、業務でも活用可能で、効率化や質の向上につながるものが多数ある。導入できるものを一緒に検討していきたい」と話す。
建設産業界については「生活の基盤をつくり作り、安全・安心を守ってくれる存在。災害時は地域の基盤をいち早く復旧し、平常時は毎日欠かさず維持管理してくださっている。なくてはならない存在」との認識を示す。建設産業界が抱える慢性的な課題となっている若手技術者・技能者の育成や確保についても触れ「課題の解消に向けて一緒に考えていきたい」と呼び掛ける。
大阪府出身。京都大学工学部地球工学科を卒業し、国土交通省に入省した。10歳と3歳の男の子の父親。現在は前橋市内で暮らしている。
趣味は歴史探訪など。城郭を中心とした、まち並みや、まちの形成に興味があり「旅行先では歴史的な背景をベースにどのように街が形成されていったのか考えている」と笑う。印象的だった場所に静岡県の浜松城を挙げ「名将たちが500年前にどのように、その地域を発展させ、水害からどのようにまちを守ろうとしたかを垣間見ることができる」と力を込めて語る。