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栃木県下都賀農業振興事務所

下都賀農振、生井、亀の子堰が着工、大谷東部、粟宮も7月公告へ

2025/07/10 栃木建設新聞

 県下都賀農業振興事務所は、県営農業農村整備の2025年度事業概要をまとめた。19地区に約25億5600万円(24年度補正予算含む)を投入。農地整備は小山市の大谷東部、粟宮で工事が本格化。大谷東部は圃整工3件と排水路工1件、粟宮は圃整工2件を7月下旬をめどに公告。中谷(野木町)は圃整工3件を8月中旬に公告する方針。水利施設整備は着工する生井(小山市、野木町)の排水路工2件を7月下旬、亀の子堰(小山市)の樋管工を7月中旬ごろ公告。部屋南部(栃木市)は建屋工、水管理設備工を10月をめどに公告する。

 事業費は農地整備が8地区17億570万円、水利施設整備が8地区8億982万円、調査計画が3地区4100万円。工事発注は22件を予定。さく井工事以外はすべて条件付き一般競争入札。

 大谷東部の25年度事業費は4億4200万円。区域は茨城県境の西仁連川沿いで全体計画は83・7ha。24年度に最下流部の圃整工に着手した。

 25年度の圃整工は昨年度に実施した箇所の上流。面積は約16ha。県道明野間々田線を挟んで南側の第1工区4ha、第2工区6ha、北側の第4工区4haのほか、県道大戦防小山線沿いの第3工区排水路工1件を発注。

 排水路工は延長約260mで、約1・7haの圃整工を併せて施工する。排水路はφ1000のポリエチレン管を布設し、下流の開水路に接続。明野間々田線横断部はボックスカルバートを施工する。

 中谷は全体計画71・4ha。25年度は4億7100万円。圃整工は2年目。小山用水最下流西側の第1工区4ha、高台東側の第2工区3haと第3工区4haを発注。東側のさく井・揚水機設置工2件を8月上旬に指名する予定。

 粟宮は全体計画20・2ha。24年度は基盤嵩上げ用の土ストックヤードを整備。25年度から圃整工に着手し南側の約10haを2工区に分けて発注。さく井・揚水機設置工2件を8月中旬をめどに指名する。25年度は2億6000万円。

 26年度は北側の圃整工、27年度は暗渠排水工を計画。管内初の農地中間管理機構関連農地整備事業。28年度の完了を予定している。

 下稲葉(壬生町)は2億4550万円。水路工2件を8月中旬に公告し、さく井・揚水機設置工1件を8月上旬に指名する考え。

 水路工は北関東自動車道北側で幅2m×高さ1mのL型水路。延長は第2工区236m、第3工区224m。第3工区には分水工ゲート2カ所の工事が含まれる。さく井・揚水機工は北東側で実施。26年度は補完工事を予定している。

 薬師寺・柴(下野市)は1億5000万円。暗渠排水工約13haを沢沿いなど水はけの悪い箇所に施工する。工事は1件で早ければ8月下旬に公告。26年度は補完工事を予定する。

 石川排水機場を改築する部屋南部は4億3000万円。現機場の西側で吐水槽、吸水槽などを建設中。建屋は発注済みのポンプ(φ600横軸斜流2台)を収める施設。RC造2階建て延べ126・7平方mで1億円以上の規模。

 ポンプやゲートを操作する建屋内の水管理設備工事も発注。5000万円未満の一般競争で建屋と同じ10月ごろ公告する。

 巴波川の亀の子堰は5026万円。ゴム引布製起伏(ラバー)形式の新たな堰を上流側に建設する。規模は堰幅24m×高さ1・5m。全体事業費は5億1300万円。

 25年度から工事に着手し、左岸の取水樋管(幅1・5m×高さ1m)と取り付け水路工(同)を発注。取り付け水路はU型で延長74m。樋管は26年3月までの完了を目指す。

 生井は国営栃木南部土地改良関連事業で、与良川統合排水機場への東部幹線排水路3147mを改修。主要構造計画はブロック積み741・5m、L型水路876m、U型柵渠1396・8m。総事業費15億7400万円。事業期間24~29年度。

 25年度は2億4500万円。排水路工は最下流部で下幅8m、上幅9・5m、高さ1・4mの3面張り大型ブロック積み。第1工区は延長約200m、第2工区は約100m。工事にあたっては砕石などを入れた袋を水路下に置く軟弱地盤対策を実施する予定。

 25年度新規は農地整備の上稲葉(壬生町)、上古山(下野市、宇都宮市)、塚崎・田間(小山市)、水利施設整備の穂積(小山市)の4地区。

 上稲葉は97・9ha、上古山は33・5ha、塚崎・田間は33ha。上古山は機構関連型。実施設計(外業)や換地原案作成に必要な業務を進める。

 穂積は国営栃木南部土地改良関連。国が事業実施中の西清水川排水路に接続する東清水川排水路976m、品川幹線排水路255m、西清水川支線排水路835mの計2066mを改修。総事業費約6億7800万円。測量設計と土質調査を7月に委託する。

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