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栃木県安足土木事務所

安足土木、佐野田沼線 堀米町530m用地測量へ、交差点25.5mに拡幅し左折レーン

2025/07/15 栃木建設新聞

 県安足土木事務所は、佐野市の主要地方道佐野田沼線堀米町工区の道路詳細設計をまとめ、2025年度から新規事業化。全体事業費に9億円を試算。整備は堀米町交差点以北530mを拡幅改良する。歩道が狭く自転車の通行も多いことから一般部で現状幅員16mを21mに拡幅。堀米町交差点は南進側に左折専用レーン60mを確保。幅員21mから25・5mに拡幅し渋滞を緩和する。今夏にも用地測量を発注し26年度以降の用地補償に備える。

 佐野田沼線は幅員16mの4車線道路。両側の歩道は1・5mの狭小でマウントアップ形状のため起伏が多く、改善手法として拡幅とともにセミフラットに再整備。車道と歩道間の路肩は0・5mで自転車と自動車が錯綜するなど危険性が指摘されてきた。

 道路計画の策定に先立ち21年度に交通量調査を実施。堀米町交差点を一般県道唐沢山公園線に左折する車両が午前8~9時の1時間で28%の321台。午後5~6時までの1時間でも28%の292台となった。同じ時間の歩行者は朝25人、夕方8人。自転車は朝75台、夕方は13台だった。

 交通量調査の結果、交差点を南進左折する車両が歩行者・自転車の横断を待ち渋滞長が発生。直進車両の通行を阻害していることを確認。歩道側の直進左折車線から左折専用レーンの分離を決めた。

 路線測量と詳細設計では、縦横断形状や幅員構成、左折専用レーンの新設などを検討。路線測量は都市開発コンサルタントに委託、道路詳細設計を新日本建設コンサルタンツが手掛け、23~24年度にかけて道路計画と構造を固めた。

 一般部の幅員構成は車道3・25m×4車線に両側の路肩兼自転車通行帯が1・5m。歩道は両側に2・5m確保した。

 堀米町交差点は直進4車線を3m、既設の右折レーンを2・75mに縮小。新設する左折専用レーンも2・75mとし、両側の路肩兼自転車通行帯1・5mと2・5mの歩道を25・5mの中に収めた。

 堀米町工区は城北小学校の通学路。児童らは佐野田沼線から市道や堀米町交差点を右折して一般県道唐沢山公園線を経由、小学校に通学している。沿道には佐野清澄高校があり、自転車の通行も多い。

 堀米町工区は23年9月に「とちぎの道現場検証」を実施。通行の危険性や渋滞解消の必要性などを確認した。

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