県沼田土木事務所は、沼田市利根町日向南郷から利根町園原で行う赤城根橋の旧橋撤去工事を、2件に分割し、月内に道路整備課からそれぞれ一般競争入札で公告する。老朽橋架け替え事業として行うもの。旧橋撤去後に新橋を架設する計画で、現在は仮橋が完成する段階となる。新橋は下部工、上部工、床版工、防護柵工、橋面舗装工の順に施工する。撤去工事の設計は日本工営(東京都千代田区)がまとめた。
主要地方道沼田大間々線に架かる赤城根橋は、老朽化を原因とした損傷が発生したことで片側交互通行となっている状況で、新橋を開通させ、円滑な通行を確保する。このほど仮橋が完成予定のため旧橋を撤去する。旧橋は橋長69・6m、幅員5・5~7・6mの単純RCT桁橋と単純鋼上路式合成トラス桁橋、下部工は重力式橋台2基と重力式橋脚1基となる。
撤去は各スパンに支保工を設置し、片品川の両側に200tクレーンを設置し、上部工撤去を行う。右岸側の作業ヤードは狭小なため、クレーンのための作業構台の設置も予定している。処分量は、鋼99・2t、有筋コンクリート89・5tとなる。なお、橋脚1基の撤去は、今回の発注で施工するかどうかも含めて現在検討中。橋脚は、有筋コンクリート166・3立方mで行う。
今後整備する新橋は、橋長79m、総幅員8・2mの鋼単純細幅箱桁橋。細幅箱桁2桁で、送り出し工法を採用する。
下部工は逆T式橋台2基で整備する。規模は沼田側のA1は高さ7・4m、幅8・2m、躯体はボリューム189・6立方m。大間々側のA2は高さ10・5m、幅8・2m、躯体はボリューム264・1立方m。基礎はA1は深礎杭で、φ2m、延長4mを3本、延長5mを1本で施工する。A2は直接基礎で整備予定。規模は幅8・2m、高さ4・4m、奥行6・5mとなる。
幅員構成は、◇車道2・75m×2◇路肩0・75m×2◇地覆0・6m×2―で有効幅員7m、総幅員8・2mとする。
防護柵はアルミ製の歩行者自転車兼用防護柵を使用し延長158mで整備する。排水施設は、ステンレス排水管で延長136mで整備し、排水枡を10カ所で整備する。照明は設置を予定していない。
なお、既設橋台は新橋橋台設置時に撤去を予定している。
仮橋の架設工事は萬屋建設(沼田市)と沼田土建(沼田市)が整備を進めている。仮橋はプレートガーダー形式+H形鋼桁橋で、延長は222m+6mで合計228m。下部工は鋼管杭形式でφ8mを72本使用し施工している。