埼玉県地質調査業協会(埼地協)の新たな会長に、関口彰伸氏(光洋土質調査)が就任した。埼地協としては10年ぶりの会長交代となったが、関口会長は前の会長だった越智勝行氏のもと、副会長として共に協会運営を支えたほか、協会役員としても19年の実績を積み重ねてきた。会員企業の多くで、創業者の初代から二代目に世代交代が進んでおり、関口会長はこうした二代目経営者としては初の会長になった。関口会長は「若手の力を借り、時代に応じた技術力を向上させて、若者が魅力を持てる埼地協にしていきたい」と決意を新たにした。
今年1月に八潮市内で発生した道路陥没事故では、災害協定に基づき県から協力要請があり、事故直後から5月末まで埼地協の先頭に立ち対応にあたった。関口会長は「年度末で会員各社は猫の手も借りたいくらい忙しく、通常業務もボーリングマシンが足りない状況で、県から要請があった時は『本当にできるのか』と思った。結果的に、予定した工程を早い作業で結果が出すことができたのは、地元愛が強い会員の行動力と、協会だからできたと思う」と振り返る。
災害が頻発化・激甚化する中で、地質や地盤が、防災・環境などの点で注目されているほか、コスト削減や説明責任の観点からも地質調査の重要性は増している。関口会長は「地質調査業は、今後より一層注目されると思うが、この流れを積極的提案と資格の充実などによりつかむことが重要。これからも地盤のスペシャリストとして、社会貢献していきたい」と力を込めた。
そのために必要なこととして、会員の技術力向上となるDXへの対応と、魅力ある業界づくりをあげる。「われわれ地質調査業は、人が生きるための安全・安心への社会的責任がある仕事を担っていることに魅力を感じてほしいと思う。そのために埼地協では、現場見学会や技術講演会などを通じた協会内外へのPRを、今後も力を入れて進めていきたい」と語る。また、現場調査の省力化や職場環境の改善のため、ボーリングマシンの自動化や標準貫入試験の合理化を進めていく。関口会長は「会員が夢を抱き、モチベーションの向上につながる方策を考えていきたい」と方向性を見据えた。