県安足土木事務所は、佐野市の主要地方道桐生岩舟線免鳥町工区1300mの路線測量と道路詳細設計をまとめた。現況8・5~9・5mの幅員を一般部で15・5m、中央交差点では右折レーンを設置した18mに拡幅改良する。同工区は14・5mで都市計画決定しており計画内容を変更するため、県都市計画審議会の諮問に備える。整備する東側大橋町交差点付近に西中学校が立地。市が小中一貫校を整備しており、通学児童生徒の増加を視野に東側から先行する考え。
区間は西を市道1級11号線と同12号線が南北に交差する免鳥町交差点、東は主要地方道佐野行田線と一般県道佐野環状線が南北に交わる大橋町交差点間の1600m。両交差点の改良は完了しており、詳細設計は2カ所の交差点を除く1300mを対象とした。
課題は▽歩道・路肩が非常に狭く歩行者・自転車の通行が危険▽中央交差点で右折待ち車両による渋滞の発生。解決策として歩道と路肩の拡幅、中央交差点に右折レーンを計画した。
現道は3m×2車線の両側に路肩0・5m。歩道が両側に1m程度。計画では車道3・25m×2車線の両側に路肩兼自転車専用通行帯1・5mと歩道は両側に3mを確保する。
西側で整備した白旗橋工区と同じ幅員構成。整備効果では児童生徒をはじめ歩行者・自転車の安全確保。交差点部の渋滞緩和と円滑な交通が確保される。
区間西側には1級河川歳川を渡河する才川橋が架設。橋長が13・1m、幅員は7・4mと狭あい。歩行者の安全を確保するため、下流側に側道橋が架設されている。上部形式は2径間RC―T桁橋。下部工は直接基礎重力式橋台2基、パイルベント式橋脚1基。
架設が1960年で老朽化しており、ボックスカルバートによる架け替えを検討。後年度の橋梁詳細設計で確定する。
桐生岩舟線は佐野市と足利市の中心市街地を結んでおり、23年度の交通量調査では1日当たり1万1097台。昼夜を問わず交通量が多い。工区西側の白旗橋は架け替えが完了。東側の大橋町交差点と影響範囲の1級河川菊沢川を渡河する菊和橋も拡幅整備が完了している。
路線測量は2分割し西側を晃洋設計測量、東は中央測工が担当。詳細設計をオリエンタル技術開発が手掛けた。