県技術管理課検査班は、2024年度建設工事と業務委託の検査結果の概要をまとめた。優良工事の知事・所長等表彰や優良業務委託の県土整備部長表彰の選考に影響の大きい24年度成績評定結果は、県土整備部建築委託を除き23年度に比べ上昇。総じて品質の向上が見られた。最も高い平均点は、県土整備部土木工事の80・5点(0・2ポイント増)、次いで農政部工事の80・2点(0・6ポイント増)で推薦基準の80%をクリアしている。知事・所長等表彰を合わせた優良工事は奨励賞を導入した19年度から7年連続100件を達成。対象工事数が減少した24年度は、成績評定の上昇が件数維持を裏付けた。(2面に鈴木久県検査班長インタビュー)
24年度成績評定結果のうち平均80点に最も近いのが環境森林部工事の79・9点(0・3ポイント増)。県土整備部土木委託79・3点(0・2ポイント増)が続く。県土整備部建築工事の79・0点(1・0ポイント増)と合わせ工事が公共3部、委託は県土整備部土木と環境森林部、農政部で平均点が上昇した。
工事の契約件数は県土整備部土木工事が24年度1253件。23年度1298件に比べ3・5%減。建築工事は50件で23年度70件と比べ28・6%減。環境森林部は104件で23年度と同数。農政部は84件で23年度82件に比べ2・4%増加した。
工事の完成検査総件数は、県土整備部土木工事が1226件で23年度1448件に比べ15・3%減。建築は68件で23年度82件に比べ17・1%減。環境森林部は103件で23年度102件に比べ1・0%増。農政部は72件で23年度99件に比べ27・3%減少した。
中間検査実施状況は、県土整備部土木工事の完成検査総数1226件に対し5000万円以上286件のうち173件、5000万円未満14件を合わせ187件。建築工事は88件の中間検査を実施した。環境森林部は5000万円以上11件と5000万円未満3件。農政部は完成検査72件のうち48件を実施している。
中間検査の実施率は県土整備部土木工事のうち5000万円以上で60・5%。建築工事は概ね全ての工事で実施。23年度までは4割程度の実施率だったが、24年度は6割を超えた。
中間検査実施の効果は公共工事の品質確保に加え、若手技術者の育成の観点から今後とも積極的に実施していくことが重要としている。
業務委託の完了検査総件数は、県土整備部の土木業務委託が1356件。うち500万円以上が858件で、このうち維持管理業務委託等を除く488件を評定。建築89件のうち100万円以上が88件。工事監理業務委託等を除く44件を評定した。
環境森林部は委託総件数138件のうち、500万円以上の24件を評定。農政部の総件数は127件で、うち500万円以上の54件を評定した。
優良工事の表彰枠の拡大は19年度に知事奨励賞を創設。奨励賞を最大10件とし、知事最大40件と合わせ50件。所長等と合わせ最大100件とした。
工事件数が23年度に比べ減少したが、成績評定点の上昇と併せ100件を達成。奨励賞導入の19年度から7年連続100工事の受賞となった。