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柏市沼南地域整備方針<3>

2006/05/11 日刊建設タイムズ

 産業集積拠点の形成に期待 沼南センター地区

【地域づくりテーマ別計画】

 ○近隣センターの整備(手賀地区、藤ケ谷)

 藤ケ谷については、風早南部地区においては高柳近隣センターが行政機能を併設した近隣センターとして位置付けられることとの関連性を踏まえた上で、その施設内容等について検討を行い、整備を進める。

 ○児童センターの整備(大津ケ丘)

 子どものこころとからだの健全な育ちを支援するために、安全で安心して遊べる場の提供として、大津ケ丘における児童センターの整備を検討する。

 ○風早南部小学校移転整備事業等

 風早南部小学校について、移転整備事業を引き続き推進する。

 また、その他の義務教育施設についても、必要に応じ、耐震診断及び耐震補強工事を実施し、安全な学習環境の整備を行う。

 ○「市民交流サロン」の設置

 沼南地域における市民公益活動の拠点としての機能や、気軽に市民が集い、情報交流などを行うことができる機能を持つ「市民交流サロン」を、沼南庁舎内に整備する。

 ○沼南庁舎整備

 沼南庁舎について、「柏市子ども図書館」「市民交流サロン」「郷土資料等展示コーナー」などを有した施設として整備する。

▽「柏市子ども図書館」の概要:新たなコンセプトとして、独立した機能を有する「柏市子ども図書館」を沼南庁舎第1庁舎1階に配置し、児童関係全般の図書3万~4万冊を蔵書する。

▽「市民交流サロン」の概要:市民公益活動団体の利用に限定せず、沼南地

区エリアで活動する団体への支援策として、情報の発信や場所・施設等の提供などの機能を有する「市民交流サロン」を設置する。

▽「郷土資料等展示コーナー」の概要:沼南地域の歩みや記録を展示し、広

く市民に伝えるため、郷土資料等展示コーナーを設置。旧沼南町の歩みや写真などの記録を展示するとともに、市史資料、文化財を中心に柏市の郷土資料などを定期的にテーマを決めて展示し、ギャラリー機能も併せる。

 ○防犯対策の強化(特に、子どもを対象とした犯罪への対応)

 子ども達が安心して、学び、遊べる環境づくりに向け、市、市民、事業者、警察をはじめとする関係機関・団体の連携により、各種防犯事業を展開する。

 (3)暮らしや産業活動を支える基盤づくり

 ○沼南センター地区の整備

 沼南センター地区については、地権者などによって協議会が設置され、開発推進に向けた取り組みが進められている。今後も、地権者等による取り組みを中心とした整備が推進され、隣接する沼南工業団地、沼南風早工業団地とともに、産業集積拠点を形成することが期待される。センター地区へは、工業、新産業、物流を中心とした産業立地などを推進する。

 市としては、事業推進に際しての支援や企業誘致活動、さらには適切な土地利用に向けた誘導などを推進する。

 ○湖南特定土地区画整理事業、高柳駅西側特定土地区画整理事業の推進

 既に事業が進められている土地区画整理事業の円滑な推進を図り、良好な市街地整備を行い、計画的な宅地供給を進める。

 ○下水道事業の推進

 公共下水道(汚水・雨水)や小型合併浄化槽等の整備は、衛生的な生活環境の確保や浸水防除に加えて、河川や湖沼の水質改善を図るためにもきわめて重要であり、引き続き整備を推進する。

 ○道路整備事業

 市民活動、産業活動を支える道路体系を整備し、適切な道路ネットワークの形成を図る。

▽千葉柏道路の整備要請と対応するまちづくりの検討:千葉柏道路の整備促進の要請を引き続き推進する。一方、千葉柏道路が整備された場合の既存道路との結節点周辺のまちづくりや、現在の国道16号沿道のまちづくりのあり方等についても視野に入れた検討を行う。

▽幹線道路の整備:優先順位を勘案し、沼南地域から柏市中心部、北柏駅を結ぶ道路などの整備等を推進する。

▽生活道路等の整備:藤ケ谷新田地区から藤ケ谷地区に至る旧町道6154号、ならびに湖南地区の関連道路について、優先的に整備を推進する。

▽歩行空間の整備:町域全般にわたり、だれもが安心して通行できるよう、必要性の高い箇所から順に、歩行空間の整備を推進する。

 ○優良田園住宅事業の検討

 手賀地区における優良田園住宅事業については、地権者による主体的な検討が進められているところであり、事業の実現可能性や方策に係る検討が今後進められる。市としては、地権者による検討や事業化に対する助言を通じ、事業を支援する。

【地域づくりの推進に向けて】

 ○各事業等の推進に当たっては、本整備方針等に基づき、市として取り組むべき事業について積極的に検討を進めるとともに、市民や関係する事業者が主体的に取り組む事業については、市はそれに対する助言や必要な調整を行うなど、市民による地域づくりの

推進の観点から、様々な支援を進める。

 ○また、市民との連携や産学官連携などを通じ、市内に点在する、地域づくりに係る多様なポテンシャルを活用すべく、積極的な取り組みを進める。特に、大学との連携については、その推進に向けた取り組みを進める。

(おわり)



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