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国土交通省千葉国道事務所

新湾岸検討「丁寧に」/地域との対話や実情を重視/堤啓(つつみ・けい)千葉国道事務所長就任インタビュー

2025/08/29 日刊建設タイムズ

 7月1日付の人事異動で千葉国道事務所長に就任した堤啓氏は、新湾岸道路や千葉北西連絡道路など新たな道路計画に関し「地域の実情に沿った整備を行うことが必要」と述べ、新湾岸道路の概略ルート・構造の検討については「第2回新湾岸道路有識者委員会で示された3ルート案の比較検討を行う上で、地域住民や関係者などとの丁寧なコミュニケーション活動を進めることが重要」との見解を示した。さらに、2026年度の開通を目指している首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の県内未開通区間(大栄ジャンクション・松尾横芝インターチェンジ間)について「滞りなく事業遂行に努める」と意気込んだ。


 ――千葉県の印象は。


 堤 南房総などのレジャー施設やディズニーリゾートを訪れたことはあるが、県への就任は初めて。県北西部は都市や工業地帯が広がるのに対し、県東部や南部は自然が豊かであるなど、各地域に多様性を持っている。東京湾岸部をはじめ、県北西部の慢性的な交通渋滞は深刻であり、早期の対策が必要だ。


 ――事務所長としての抱負・展望は。


 堤 圏央道の県内未開通区間は、26年度の開通目標があるため、地域の期待に応えられるよう、滞りなく事業を進めていくことが最優先。新湾岸道路や千葉北西連絡道路など新たな道路計画については、地域の実情に沿った整備を行い、将来を担う子どもたちが安心して使うことのできる道路環境の構築が必要。また、災害時の迅速な復旧支援を行うに当たり、災害シミュレーションを行い、常日頃から各自治体と連携できる関係を築いていきたい。


 ――新湾岸道路計画の進捗について。


 堤 新湾岸道路の概略ルート・構造の検討に当たり、第2回新湾岸道路有識者委員会で「高架構造を主体とする道路」「地下構造を主体とする道路」「現道対策+一部バイパス整備」の3案を示した。それぞれのメリット・デメリットを比較検討する上で、地域住民や関係者などとの丁寧なコミュニケーション活動を進めることが重要と考えている。


 事故多発箇所等の交通安全対策必須


 ――道路事業において重視することは。


 堤 21年6月に八街市で発生した交通事故は印象に残っており、事故が多発する場所や、避難路に交通が流れ込むような危険な道路が多く存在していると認識している。県や市町村が管理している道路を含め、交通安全対策をしっかりと果たしていく必要がある。


 ――担い手不足などへの対策について。


 堤 建設業を取り巻く環境として、労働者の高齢化や若手の担い手不足などが顕在化している。魅力的な建設現場となるよう、小さなチャレンジを重ね、スピード感を持って働きやすい環境整備を進めたい。


 ――地域の建設業への期待は。


 堤 風水害発生時には、資機材の確保や現場の対応など、建設業の地域の「守り手」としての協力が不可欠。常日頃から情報共有や訓練などを行い、重要なパートナーとして良好な関係を築いていきたい。


 つつみ・けい

 1978年3月生まれ。熊本県熊本市出身。2002年3月、九州大学大学院工学府海洋システム工学専攻終了、同年4月に国土交通省に入省。道路局企画課企画専門官、関東地方整備局高崎河川国道事務所長、内閣官房国土強靭化推進室企画官などを経て、7月から現職。趣味は山登りなどアウトドア。心掛けていることは、当たり前のことを一生懸命に取り組むこと。

堤啓事務所長

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