県中部農業事務所農村整備課は前橋市小坂子町などにある金丸第1揚水機場および金丸第2揚水機場で、揚水ポンプの更新を計画している。2025年度は、調査設計を月末までに指名通知する。設計は2カ年に分けて実施する予定で、本年度は金丸第1揚水機場が中心、26年度は金丸第2揚水機場を中心とする方針。調査計画の作成はNTCコンサルタンツ(愛知県名古屋市)が実施した。
対象となるのは、金丸第1揚水機場と金丸第2揚水機場に設置されている揚水ポンプ。嶺町や金丸町へ農業用水を送水する施設で、計230haへ用水を供給している。2施設は建設から50年近く経過し、設備が一部故障するなど老朽化している状況。そのため、揚水ポンプとその付帯設備を更新。加えて建物の耐震化も実施する。
2つの揚水機場は共通してRC造2階建て、建築面積201・44㎡。ポンプはそれぞれ4台ずつ設置している。金丸第1揚水機場のポンプは陸上多段うず巻ポンプで、口径200㎜。吐出量は毎分4・74立方mで、全揚程は122mとなっている。金丸第2揚水機場は陸上多段うず巻きポンプで、φ150㎜規模という状況。吐出量は毎分2・91立方mとなり、全揚程は151m。付帯設備としては、2施設ともに受電盤や変圧器、ポンプ盤などとなる。
本年度の調査では、金丸第1揚水機場で周辺測量とボーリング調査、ポンプおよび電気設備の設計、耐震補強設計などを実施する。設備更新は現在と同規模を想定している。また、耐震化については設計の中で対応方法を検討していく。2つの揚水機場での設計を26年度にまとめ、27年度にも工事着手。30年度の完成を目指す。事業費については約11億円を試算している。