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県の25年度9月補正予算案

2025/09/11 群馬建設新聞


山本一太知事は10日、18日に開会を迎える第3回定例会に上程する9月補正予算案を明らかにした。補助公共事業費へ約23億円を増額。県土整備プランの政策を着実に推進する。新規事業として、館林合同庁舎など3庁舎の建て替えに向けた方向性を検討するための調査委託料1538万9000円や、児童相談所空調設備整備に向けた工事費や設計委託料などに3400万9000円、ぐんま総合スポーツセンター空調設置に向けた電気設備改修工事設計委託料550万円などを盛り込んだ。

山本知事は予算編成にあたり「米国関税対策や物価高騰対策、猛暑対策に加えて、特に緊急性の高い事業について予算計上をした」と述べた。

補助公共事業費は、国庫事業の内示を受け増額。県土整備プランに掲げた災害レジリエンス№1の実現などに22億7926万4000円を確保する。

建て替えに向けた方向性を検討するための調査は館林合同庁舎(館林市仲町11-10)のほか、館林保健福祉事務所庁舎(館林市大街道1-2-25)、館林土木事務所庁舎(館林市栄町23-1)を対象に行う。3庁舎はいずれも既存庁舎の構造はRC造で◇館林合同庁舎=3階建て、延べ床面積1644㎡◇館林保健福祉事務所庁舎=2階建て、延べ床面積1324㎡◇館林土木事務所庁舎=平屋、床面積313㎡-。主な調査内容は◇現状把握◇劣化状況調査◇コスト評価(既存建築物の維持管理コスト)◇既存建築物の長寿命化と建て替え費用との比較-となる。

児童相談所空調設備整備は中央児童相談所一時保護所(前橋市野中町360-1)の体育館や幼児棟共用スペースのエアコン設置工事や学齢児棟に設置されている室外機の修繕を実施する。このほか、東部児童相談所一時保護所(太田市新田木崎町369-5)の体育館へのエアコン設置工事に向けた設計を委託する。

中央児童相談所一時保護所の体育館エアコン設置工事費には2700万円、幼児棟共用スペースエアコン設置工事費は175万3000円、学齢児棟室外機修繕工事費については368万6000円を盛り込んだ。中央児童相談所の体育館、一時保護所(幼児棟)、一時保護所(学齢児棟)はすべてRC造で整備されている。規模は◇体育館=平屋、床面積179・5㎡◇一時保護所(幼児棟)=平屋、床面積298・48㎡◇一時保護所(学齢児棟)=2階建て、延べ床面積1555・57㎡-。

東部児童相談所一時保護所の体育館エアコン設置工事設計委託料には157万円を計上した。東部児童相談所一時保護所の体育館はRC造平屋、床面積287・13㎡で建築されている。

ぐんま総合スポーツセンター(前橋市関根町800)への空調設置はサブアリーナで行うため電気設備改修工事設計を実施する。2026年度に電気工事および空調機器整備を行い、26年夏までに空調を設置する予定。サブアリーナはRC造2階建て、延べ床面積4691㎡で1981年に建築された。

このほか、県立学校体育館空調設備整備は工事費と設計委託料合わせて4億1100万円を計上。猛暑対策として2026年度に予定していた整備の一部を前倒しで行う。工事、設計ともに5校を対象に実施する。工事を行う5校は、25年度に設計を委託した17校の中から抽出。設計の進捗状況や26年夏の稼働の実現性を踏まえ、これから検討を行う。設計を委託する5校についてもこれから選定を行うとしている。

また、通学路の除草・区画線補修、河川伐木単独公共事業は通学児童の安全確保に向けた通学路の除草・区画線補修に7000万円、水害リスクを軽減するための河川伐木には1億円を盛り込んだ。

豚熱対策河川内緩衝帯整備では、河川内の伐木・除草による緩衝帯の整備を追加で実施。イノシシの出没・移動を抑えるための河川内緩衝帯整備として3000万円を計上した。

畜産試験場(前橋市富士見町小暮2425)における鶏飼養の環境整備を実施するため、空調機器更新等に680万円を盛り込んだ。

一般会計に73億1777万6000円を追加し、総額を8169億8155万4000円とした。

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