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県9月補正予算案、岡本新校舎設計に1.3億円、防災減災10億、公共事業調査費2億円

2025/09/12 栃木建設新聞

 県は、一般会計に68億6140万円を追加する9月補正予算案を編成した。岡本特別支援学校新校舎整備の設計委託に2027年度までの3カ年継続費1億3041万円を計上。県土整備部は緊急防災・減災対策事業費10億円、県単公共事業費8億円、公共事業関連調査費2億円を計上したほか、広域公共交通連携検討事業費960万円を措置。鉄道沿線地域の人流データ分析や東武・LRT交通結節機能調査などを実施する。

 岡本特支校(宇都宮市下岡本)は知的障害教育部門併設の新校舎を建設する。新校舎は2棟。構造と規模はS造2階建て延べ床約903平方m、S造2階建て延べ床約574平方m。敷地を拡張して整備する計画。

 県立高等学校体育館バリアフリートイレの整備は2000万円。指定避難所の2校で実施する。

 県土整備部の県単公共事業費の内訳は道路7億円、都市計画1億円。緊急防災・減災対策事業は災害に強い県土づくりのため、河川・砂防施設を対象に堤防強化や堆積土除去などが進められる見通し。

 公共事業関連調査費は道路に1億2000万円、河川・砂防に8000万円を配分。防災・減災対策などの交付金事業を円滑に導入する測量設計費を確保する。

 広域公共交通連携検討事業は、LRTのJR宇都宮駅西側延伸に合わせた公共交通ネットワーク広域化の基礎調査。鉄道沿線の人流データ分析やアンケート調査の広域移動需要性調査に870万円を計上。

 東武・LRT交通結節機能調査は40万円で東武宇都宮駅周辺のバス利用状況などを把握。鉄道乗り入れ事例調査に50万円を措置した。

 環境森林部の県単公共事業費は5000万円で治山施設の整備を推進。農政部の県単公共事業費は1000万円。

 へき地医療提供体制を確保する日光市立足尾診療所(仮称)整備助成費は284万円。足尾診療所は足尾双愛病院廃止に伴い、市が病院南側のグループホームの建物を改修。27年4月の開設を目指し26年3月から12月にかけて工事を実施する計画。

 県北・県西医療圏における医療提供体制を確保する重点医師偏在対策支援区域診療所承継・開業支援事業費は3億9339万円。診療部門などの整備支援に3億1944万円、医療機器などの整備に3300万円を配分した。

 米国関税措置への対応では、影響を受けるものづくり中小企業などへの生産性向上支援補助金1億円を計上。1000万円を上限に補助する。

 補正予算案は安全で安心な暮らしの実現、人口減少対策、米国関税措置・物価高騰に対応。補正により一般会計は9326億5335万円となる。

 企業会計は電気事業、水道事業で足尾発電所の工事や北那須水道事務所設備更新の経費を補正する。

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