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群馬県前橋市

前橋市が水質浄化センターでスケジュールを変更

2025/09/13 群馬建設新聞


前橋市は更新を計画している水質浄化センター(六供町1331)の第1期事業について、2025年度末から26年度初頭に実施方針および要求水準書を公表する方針を示した。その後、27年度中に事業者選定を行いたい考え。1期目では、新1系水処理施設や沈砂池ポンプ棟などを整備する。設計から建設、保全管理までを事業範囲とするDBM方式のPPPでの整備となり、設計・建設期間については15年程度を見込む。

同事業は水質浄化センターの更新を、1~3期に分けて実施するもの。1期目では、解体工事が進む六供温水プールの敷地を含む現在の水質浄化センターの北側の敷地を対象に整備を実施する。新設するのは◇新1系水処理施設◇新管理棟◇3系電気室◇し尿浄化槽汚泥受入施設◇沈砂池ポンプ棟-など。敷地北側には、既存の管理事務所やし尿汚泥処理施設があり、施設を稼働させながら工事を推進するため既存施設を解体・更新しながら順次施設を建設していく。事業者は設計・建設および保全管理を行うことなり、保全管理期間については建設後20年間とする。

当初計画では24年度に実施方針などを公表する計画だったが、これまでに実施した土壌汚染調査で、汚染の可能性がある土地があったことからスケジュールを変更している。このほど調査結果がまとまり、土壌溶出量基準に適合しない土壌を確認。当該区域は「形質変更時要届出区域」に指定された。同区域は人の健康被害の恐れがないため、汚染の除去等の措置は不要だが、土地の形質を変更する際には届出が必要となる。

現在は、土壌汚染対策をパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)が実施しており、年度内にまとめる方針。検討の中で土壌汚染対策の方法や概算費用など諸条件をまとめる。対策については、更新事業者が実施することとなる。

変更後のスケジュールは、25年度末から26年度当初に実施方針と要求水準書を公表。公募期間は20カ月想定していることから、27年度中に事業者選定を完了したい考え。その後、28年度から設計・施工に着手することとなる。設計・施工期間については当初13年間を見込んでいたが、時間外労働規制などの状況から15年程度に変更する見込みとなっている。

第1期で整備する新1系水処理施設は、当初計画では1日あたりの処理量を3万5400立方m規模としていたが、25年度中に社会情勢の変化を踏まえて修正する予定としている。

施設更新の全体計画では、第2期として汚泥処理施設、第3期では新2系処理施設の整備を計画。第2期以降のスケジュールに関しては第1期の進捗に合わせて事業着手時期や内容を具体化していく考え。

施設更新についてはこれまで、日水コン(東京都新宿区)が19年度に基本構想、21~22年度には基本設計を作成。23年度からはPPP/PFI導入可能性調査をパシフィックコンサルタンツが実施した。

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