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26年10月の着工へ/クリーンC第4工場建設/ナリコー

2025/09/16 日刊建設タイムズ

 ㈱ナリコー(成田市三里塚光ケ丘1331)は、成田市十余三字天神峯214―28にほかにおいて、ごみ処理施設(中間処理施設)「ナリコークリーンセンター第4工場」の新設を計画している。予定工期は2026年10月1日~28年4月1日。処理方式は、全連続式ストーカ炉による焼却。処理能力および施設規模は90t/日(3・75t/h)。対象区域の面積は2万9199・66㎡(事業計画区域面積2万7022・29㎡、幅員9・5m市道付け替え道路2177・37㎡)。緑地面積は6390・32㎡。建築物は、RC造、SRC造、S造3階建て(最高)。

 同社は、1978年の成田国際空港開港当初から、空港および関連施設における一般廃棄物の収集運搬および焼却処理を行っている。

 また、92年7月の産業廃棄物処分業許可、93年12月の特別管理産業廃棄物処分業許可を取得以降、主として千葉県を中心とした医療関係機関などから排出される感染性廃棄物の焼却処理を行っている。

 90年12月稼働開始の第1工場(90t/日×2炉)と2011年9月稼働開始の第3工場(90t/日×1炉)で空港関係および市町村から依頼された一般廃棄物を処理しているが、第1工場は稼働開始から35年を経過し、老朽化による処理能力の低下が進行している状況にある。第3工場においても稼働開始から15年を経過し、延命化を目的とした大規模整備が必要な時期に来ている。

 このような中、空港機能強化後のごみ量増に対応した安定処理の確保が求められている。

 さらに、医療関係機関などから排出される医療系廃棄物の処理を行っている第2工場の産業廃棄物焼却処理設備についても稼働開始から約28年を経過し、老朽化による処理能力の低下が進行しており、突発的な故障も頻発。通常業務はもとより、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミック時における処理量の増加に対応することは困難となっている。

 そのため更新工事を計画しているが、現有敷地で建て替え工事などを行うには敷地が狭あいで、技術的にも困難な状況。また、スクラップ&ビルド方式による更新の場合、工事期間中の処理能力の低下により処理に破綻を来すことから、現有敷地の北方約700mの敷地を購入し、第4工場を新設する計画。

 主要施設は▽1号炉施設▽自動保管庫=最大保管量1160m3、建築面積1304・94㎡、延べ床面積1315・83㎡▽廃棄物保管施設=安定5品目など(敷地面積105・3㎡、屋外保管、保管容量72m3)、ごみピット(有効保管容量1350m3)、汚泥ピット(有効保管容量350m3)▽燃え殻・ばいじん保管棟=容量60m3、建築面積192・5㎡、床面積140㎡▽灰保管棟=建築面積193・64㎡、容量100m3▽機械棟(タービン、発電機、排水処理設備など)=建築面積338・4㎡、延べ床面積541・88㎡▽管理棟(中央操作室、管理事務所など)=建築面積1028・5㎡、延べ床面積2066・99㎡▽誘引送風機棟=建築面積40・56㎡▽復水器棟=建築面積244㎡▽灯油地下タンク(燃焼バーナー用タンク)=最大数量2万L。

 焼却設備は㈱アクトリー(石川県白山市水澄町375)、押込送風機はテラル㈱(広島県福山市御幸町森脇230)、バーナーは㈱加藤鉄工バーナー製作所(岐阜県羽島郡岐南町みやまち1―177)、誘引送風機は昭和風力機械㈱(東京都葛飾区奥戸1―16―3)、混練機は㈱新日南(神奈川県横浜市都筑区川向町957―30)の製品を導入するとみられる。

 第四工場に関する産業廃棄物処理施設許可申請書と一般廃棄物処理施設設置許可申請書は、県環境生活部廃棄物指導課、県印旛地域振興事務所、成田市環境部環境対策課で縦覧に供している。

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