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茨城県常陸太田工事事務所

3号橋下部工着手/太田東BPは改良舗装工/25年度主要事業

2025/09/20 日本工業経済新聞(茨城版)

 県常陸太田工事事務所が2025年度に取り組む主要事業をまとめた。国道293号常陸太田東バイパスでは、用地買収や道路改良舗装工事を推進。観光シーズンに利用が多い常陸太田大子線の拡幅事業では、舗装工や路盤工などの改良工事を進めていく。常陸太田市からの受託事業となる市道0139号線整備事業では、第3号橋の下部工、道路改良工事、環境調査を実施する。浅川や里川については、流下能力の確保・向上へ整備を進め、浸水被害の軽減を図っていく。

【国道293号・常陸太田東バイパス整備事業】

 本路線(常陸太田市大森町~増井町)は、県北地域を東西に横断して栃木方面につながる広域幹線道路。全体延長8990m、総事業費214億円で計画する。

 進捗状況として、延長5620m部分が供用済みで、予算ベースの進捗率が77%(24年度末時点)。

 本年度は、用地買収を引き続き進めるほか、道路改良舗装工事(増井町、L190m)などに取り組む。事業費は4億7500万円を充てる。

【常陸太田大子線・道路改良事業】

 常陸太田市旧水府地区を南北に縦断する幹線道路として、竜神大吊橋入口交差点付近の640m区間の拡幅事業を進めている。総事業費が10億円。進捗状況は86%(24年度末、予算ベース)となっている。

 本年度には、延長274mで、道路改良舗装工事(路盤工1290㎡、舗装工1500㎡)に取り組むほか、用地買収を進めていく。執行事業費は1億1500万円。

【市道0139号線整備事業(常陸太田市受託事業)】

 常陸太田市幡町地内~日立市金沢町地内を結ぶ路線として、常陸太田市が事業主体となり整備を推進。県では、18年度から調査調査・設計および工事等の業務を市より受託し、事業が円滑かつ短期間に進むよう、技術的支援を行っている。全体計画は延長5050m(うちトンネル延長2084m)。

 本年度は(仮称)第3号橋の下部工(A2橋台、P1橋脚)および施工ヤード整備や道路改良工事(亀作町地内、掘削工・土砂運搬工)などに着手。環境調査も実施する。執行事業費に13億2500万円を充てる。

【浅川・総合流域防災事業】

 一級河川浅川は、旧金砂郷町を流下し、久慈川に流入する流域面積約42k㎡、指定区間延長は約22km。このうち、久慈川合流から副堰橋(常陸那珂港山方線)区間(L1500m)の越水対策として、コンクリートブロック張による法尻補強、堤防整備、堤防天端の舗装などを実施している。

 また、狭窄部等については、流下能力を確保するため河道掘削を進める。

 全体計画延長4100m、総事業費45・7億円のうち、進捗状況は49・5%(24年度末時点)。本年度は、松栄町・中野町地先で築堤工を行う。事業費は2億円。

【里川・河川改修事業】

 一級河川里川は、旧里美村、旧常陸太田市を流下し久慈川に流入する流域面積約230k㎡、指定区間延長約39kmで構成する。

 19年度に発生した令和元年東日本台風(台風19号)により甚大な被害を受けた常陸太田市常福地町、茅根町においては、災害関連事業により堤防整備や河道掘削を行い、流下能力を向上させ、家屋浸水被害の解消を図っていく。

 全体計画延長1万200m、総事業費183・2億円。進捗状況が9%(24年度末時点)。

 本年度は、常福地町地先と茅根町地先において、排水樋管工(1基)を実施。事業費は1億5000万円を執行する見通し。

【橋梁の耐震化事業】

 地震時における救急活動や緊急物資の輸送等に重大な影響を与える橋梁の耐震化を進める。全体計画では国道349号三才跨線橋など56橋を対象とし、24年度末時点で46橋(82・1%)の耐震補強工事が完了済み。

 本年度は、幸久大橋(下河合町)の耐震補強工事として、下部工や落橋防止工を実施する。事業費には1億4300万円を充てる。

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