国土交通省は『グリーンインフラ推進戦略2025(仮称)』を策定する。現行計画を改訂するもの。グリーンインフラ活用は、6月に策定した環境行動計画でも示されている。新たな戦略は同行動計画の実行計画として位置付ける。重点分野ごとに各施策を整理し、実現に向けたロードマップも示す。同省では年内の策定を目指している。
新戦略では、グリーンインフラについて新たに定義。「自然の多様な機能を活かすことで、将来にわたり持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりに資する、人と自然の関わりから形成される社会資本」となる。
グリーンインフラの拡大に向け、基盤づくりには6つの柱を立てる。柱は①機運の醸成②多様な効果の見える化③官民の取り組みを促進する環境整備④資金調達の円滑化⑤新技術・DXの活用⑥国際展開―となっている。
『機運の醸成』に向けた取り組みとしては、27年開催の国際園芸博覧会、グリーンインフラの法体系への位置付け検討などを行う。また首長へのインタビューを通じた普及啓発、市民参加型の情報収集ツール(スマホアプリ)の活用、グリーンインフラマップ改良などを掲げる。
『効果の見える化』としては、効果の総合化や標準的な手法の確立に向けた検討を行う。『官民の取り組み促進』では、グリーンインフラ実装のノウハウ標準化のガイドライン策定、地方公共団体への財政的支援、中間支援組織の組成・活動支援など。
『資金調達』については、地域産業の活性化につながる事業モデルの検討、受益構造を可視化する関係者対話ツール作成を行う。『新技術・DX』では、自治体と民間企業のマッチングイベントを実施する。『国際展開』では評価の枠組みを標準化する。
同省は11月に予定している有識者懇談会で、戦略骨子案や各施策ロードマップを示す方針。
















