県上信自動車道建設事務所は、東吾妻町植栗地内で行う植栗・中之条インターチェンジ1号函渠工事と同町小泉地内で行う中郷橋の下部工整備工事をそれぞれ近く一般競争入札で公告する。どちらも大型工事で、函渠工事は吾妻東バイパス工区の道路改築事業で、工期は約18カ月を見込んでいる。中郷橋下部工は吾妻東バイパス2期工区の道路改築事業で、A1橋台とP1橋脚の整備を行う。工期は19カ月を予定している。
1号函渠工事は、植栗・中之条ICの整備に向けて函渠工1基と道路改良工事一式を一括して発注するもの。函渠工の規模は、延長40・4m、内空断面として高さ5・7m~5・8m、幅員7・9mで整備する。型枠面積は1722㎡で、鉄筋量は221t、コンクリートボリュームは1467・8立方mを使用して築造する。
また、函渠工の南側で掘削工事と排水構造物の整備を行う。掘削土量は1万9048立方mで、排水構造物は小段排水と縦排水、流末排水側溝の整備を行う。小段排水は延長364mで、PUの240㎜×240㎜と同300㎜×300㎜の使用を予定している。縦排水は延長41mでPU240㎜×240㎜を使用し整備する。流末排水側溝は延長106mを対象にU型側溝600㎜×600㎜で施工予定。設計は大日本ダイヤコンサルタント(東京都千代田区)がまとめた。
中郷橋のA1は、逆T式橋台で高さ11・8m、幅11・48mの規模。型枠面積559㎡で、鉄筋量47t、コンクリートボリューム529・2立方mを使用し整備する。基礎は、場所打ち杭φ1・5m、延長8・5mを9本施工する。
P1橋脚は張り出し式橋脚で、高さ14・1m、頂部幅11・7mの規模。型枠面積391㎡で、鉄筋量118t、コンクリートボリューム715・4立方mを使用し築造する。基礎は場所打ち杭φ1・5m、延長11mを15本施工する。設計は三井共同建設コンサルタント(東京都品川区)が担当した。
同橋は橋長126m、幅員11・48mのPC4径間連結コンポ桁橋。砂防河川である中郷沢と町道1206号線を渡すために建設する。未着手の下部工となるP2橋脚は準備が整い次第発注したい考え。P2は張り出し式で、高さ17・7m、コンクリートボリューム615・5立方mの規模。場所打ち杭φ1・5m、延長12・5mを12本施工する計画となっている。なお、A2橋台とP3橋脚については一括して発注済みとなっており、南波建設(東吾妻町)が受注している。
吾妻東バイパスは、植栗・中之条インターチェンジから厚田インターチェンジまでを結ぶ延長約6km、幅員10・5mの新設道路。2014年度に事業を開始しており、29年度の開通を目指している。今後も道路改良工事などを計画通り進める方針。
吾妻東バイパス2期工区は、箱島インターチェンジから植栗・中之条ICまでを結ぶ延長約7㎞、幅員10・5mの新設道路。14年度に事業を開始しており、29年度の開通を目指して工事を進めている。
同工区では本年度、このほかの大型工事として東吾妻町新巻地内から泉沢地内に跨る泉沢大橋の1号橋上部工や、同町五町田地内で行う湯殿橋の下部工、同町新巻地内で行う函渠工ほか工事を計画しており、順次計画的に発注を行う方針としている。