県は県民会館(前橋市日吉町1-10-1)の概算解体費用として14億4000万円を見込んでいることを明らかにした。現在は周辺エリアの利活用を含め、幅広く検討するための基礎調査業務について公募型プロポーザルを公示。業務では◇基礎調査◇各種調査を基にした課題整理・ニーズ抽出◇新しい文化拠点のコンセプト案の検討・提案◇コンセプト案実現のために必要となる機能等の検討・提案-を行う。
整備の検討に当たっては、新時代の新しいハイブリッド型の文化拠点とし、ワイズスペンディングの視点と県民幸福度の向上を両立させることを念頭に進める方針。
県民会館はSRC造地下1階地上5階建て、延べ床面積1万3528㎡規模で建設された。設計は岡田新一設計事務所(東京都文京区)が担当。建築工事、電気設備工事、空調設備工事、衛生設備工事は鹿島建設(東京都港区)。エレベーター工事は三菱電機(東京都千代田区)が手掛けた。
基礎調査では◇新たな文化拠点のコンセプト検討のための調査◇周辺エリアに関する調査◇県立施設整備に際して留意すべき外部環境に関する調査-を実施。新しい文化拠点のコンセプト案の検討・提案は新しい文化拠点の目的と役割や県民へ提供すべき価値などを検討し提案する。コンセプト案実現のために必要となる機能等の検討・提案では、施設の構成(駐車場等も含めた諸室の構成案)や概算の整備費の算出などを行う。
廃止の理由には県民ニーズの減少や施設存続に多額の改修費が必要となることを挙げている。県はこれまでに県議会の決議等を踏まえ、施設の必要性について、慎重に検討を進めてきた。具体的には◇利用状況分析◇県民アンケート◇前橋市との意見交換◇文化審議会からの意見聴取◇知事による現地視察-などで検討を重ねてきた結果、県有施設のあり方見直し報告書の最終報告の方針と異なる要素は認められないと判断した。