韮崎市は「韮崎市健康ふれあいセンター ゆ~ぷるにらさき」と「道の駅にらさき」(同市中田町)について、民間譲渡を含め今後の施設のあり方を検討している。現在は指定管理で2025年度末で指定期間が終了する。市は民間事業者からの意見を基に運営方法やリニューアルの内容を早急に固める方針だ。
両施設は国道141号を挟み隣接。健康ふれあいセンターはガラスドームが特徴的な日帰り温泉施設で、露天風呂やサウナ、温水プールなどを備える。道の駅にらさきでは地元の特産品や土産品などを販売。軽食コーナーもあり地元住民や観光者でにぎわっている。
健康ふれあいセンターの延べ床面積は約2523㎡、道の駅は約720㎡。共にSRC造2階建てで、1998年度に建設された。築27年が経過しており、市は2021年度から施設の機能を維持するため修繕を計画的に進めている。
市は今後の施設のあり方を検討するに当たり24年度、パシフィックコンサルタンツに支援業務を委託。業務内容は施設や用地条件の確認、整備方針・ゾーニング・事業スキーム・スケジュールの検討などとしている。民間事業者へのヒアリングも実施し、事業に関心を示した業者から運営方法や欲しい機能などについて意見を聞いた。
市によると、業者へのヒアリングの中で出た整備案は、小型遊具やネット遊具、親子で休める日陰、カフェやベンチ、キャンプ・バーベキュー場などのアウトドア施設、ドライサウナ、ロウリュウ、広めの飲食スペース、静かに過ごせるスペースなど。市はこれらの意見を踏まえ実現可能な改修内容を検討している。9月市議会では市から、庁内で今後の施設の収支予測や将来的な費用負担などについて試算しているとの報告があった。
建物の老朽化が進むため、施設継続に大規模改修は必須だ。市の公共建築物個別施設計画では同施設について、建設後30年が経過する28年度をめどに施設の点検・診断を行った上で、長寿命化を図るとしている。ただ運営方法が変わる場合、事業者の意向により改修のスケジュールは変わる可能性がある。
現在の同施設の指定管理者はシダックス大新東ヒューマンサービス(本社・東京都渋谷区)。指定期間は23年4月1日~26年3月31日。