県企業局東毛工業用水事務所は、館林市羽附旭町地内で楠橋水管橋の更新を計画している。年度内には基本設計をまとめる予定なことから、早ければ10月中にも指名競争入札を行う。順調に進めば、基本設計の成果を基に2026年度に詳細設計を委託し、27年度からの工事発注を見込む。
基本設計業務では、替え配水管路を河川横断させるための最適な工法を検討する。上部工、下部工を含む水管橋全体の更新から管路などの改修といった案を視野に入れ、今後の整備を計画している。工事概要などは基本設計により決定し、工事規模や架設工法の検討などを詰めていく。なお、工事スケジュールなどは設計の内容を踏まえて調整する。
同橋では老朽化が進んでおり、経年劣化による影響を受けて複数箇所で孔食による漏水が発生した事例が確認されている。今後の工業用水の安定供給に支障となることから、更新工事を計画した。
既設の水管橋は、館林市羽附旭町地内を南北に横断している東北自動車道の西側付近を流れる鶴生田川に架設されている。橋長30・3mの単独水管橋となり、構造は逆三角形トラス補剛形式。通水管としてφ400㎜のSTW400が設置されており、支持金具は取り付けられていない。重力式橋台2基は杭基礎で建設され、右岸側にあるA1は高さ1m、左岸側のA2は高さ2mで設置されている。橋脚は整備していない。