石岡市は柏原工業団地の拡張に向け、団地北東部における地区計画の策定を進めている。3日に開催された住民説明会では、地区計画の素案に関する説明を実施。先行して整備する第1期地区(正上内地区、約7・6ha)における道路整備や用途制限に関する方針を明らかにした。今後は2026年3~4月の都市計画決定を目標に、手続きを進めていく。26年度から3カ年程度で地区施設を整備し、29年度以降、企業立地や第2期地区の調整を行っていく方針。
柏原工業団地(団地面積165・8ha)は常磐自動車道石岡小美玉スマートIC周辺に位置することから、企業ニーズが高い状況にある。新たな産業用地の創出に向け、スマートICと工業団地の間にある約20haを2地区に分割。工業団地に隣接する第1期地区の開発に先行して取り組む方針だ。第2期地区については埋蔵文化財包蔵地や住宅が含まれることから、第1期地区での開発の進捗を見つつ調査・検討を進めていく考え。立地企業に関しては新規での誘致のほか、既存工場の拡張なども視野に入れている。
第1期地区は正上内および石岡の一部、面積約7・6ha。地区整備計画としては、幅員9mの道路2路線を整備。東西に延びる道路-1に関しては延長約220mの新設、南北方向の道路-2(延長約190m)に関しては現道拡幅となる。道路-2については、北側の丁字路まで拡幅工事を予定している。合わせて排水路整備を進める方針。雨水の放流先については園部川を想定している。
用途制限により、工場関連施設を主体とした土地利用を推進するものとする。具体的には、建築基準法別表第二(を)項に掲げる建築物のほか、住宅、共同住宅等(地区内の事業者が自らの従業員のために建築するものを除く)、床面積500㎡を超える店舗・飲食店、寺社、老人ホーム、ゴルフ練習場、ぱちんこ屋、廃棄物処理施設(積み替え保管施設を含む)、畜舎などの建築を禁止する。
今後のスケジュールについては、今月15日から原案の公告・縦覧を実施。県事前協議や都市計画審議会などを経て、26年3~4月の都市計画決定を目指す。地区計画策定に当たっては、ミカミ(水戸市)が11月28日を履行期限に計画策定業務を担当している。
地区計画決定後、26年度より区域内の道路整備に着手。完成までの期間としては最短で3年程度を見込む。並行して企業誘致活動を実施し、順調なら29年度以降、企業立地や第2期地区の区域決定に向けた調整を進めていく。