一宮川流域治水環境対策協議会、赤目川改修促進期成同盟会、東金・茂原・木更津間首都圏中央連絡自動車道(圏央道)建設促進協議会、県道茂原白子バイパス建設促進期成同盟会は15日、県庁本庁舎5階大会議室で、県に対する要望活動を実施した。各団体の会長を務める市原淳・茂原市長から要望書を受け取った熊谷俊人知事は、線状降水帯による集中豪雨などの激甚化・頻発化に言及。「集中豪雨などへのさらなる対応力の強化が必要」との認識を示し、「田んぼダムの導入支援やハザードマップの作成など、広域的な流域治水を進めていく」と力を込め、関係市町村と団結して取り組む姿勢を示した。
圏央道東金・茂原・木更津間の4車線化など道路整備については、成田国際空港の機能強化を踏まえ「4車線化や、かずさインターチェンジ(IC)の早期整備が円滑に進むよう、国に強く働きかける」と話した。
要望内容は、一宮川および赤目川河川改修の早期完成、圏央道東金・茂原・木更津間の4車線化、(仮称)かずさICの早期整備、県道茂原白子バイパスの早期完成など。
要望活動の後、市原市長は記者団に対し、要望趣旨を説明。「知事からは、一宮川支川への支援や4車線化への強い思いなどについて話があった」と述べた。
要望活動には市原市長のほか、鹿間陸郎・東金市長、寺田巧実・木更津市都市整備部長(渡辺芳邦市長代理)、平野貞夫・長南町長、緑川輝男・白子町長などが出席。県議会から、田畑毅議員と西ケ谷正士議員が同行。県からは、熊谷知事に加え、四童子隆・県土整備部長などが出席した。
各河川・各路線における主な要望は次の通り。
【二級河川一宮川水系河川】
▽「二級河川一宮川水系河川整備計画」と「一宮川水系流域治水プロジェクト」による治水事業の強力な推進▽地元自治体による流域治水の取り組みへの財政的支援▽一宮川中流域から太平洋まで伸びる新たな導水路の整備検討▽「第一次国土強靭化実施中期計画」に基づく継続的な事業推進▽自然環境・生活環境への配慮
【二級河川赤目川】
▽赤目川治水事業の強力な推進▽赤目川改修事業の早期完成に向けた大幅な予算増額(大規模特定河川事業の新規事業化)▽自然環境・生活環境への配慮
【圏央道(東金・茂原・木更津間)】
▽大栄ジャンクション(JCT)・松尾横芝IC間の2026年度までの開通▽県境・大栄JCT間の26年度までの供用▽松尾横芝IC・東金JCT間の早期4車線化工事着手▽東金JCT・木更津東IC間(4車線化未事業化区間)の「高速道路における安全・安心基本計画」の優先整備区間への選定と早期事業化▽(仮称)かずさICの早期整備▽茂原・一宮・大原道路および鴨川・大原道路の事業促進に向けた予算の確保▽人件費などの高騰の影響を反映した予算・財源の通常予算と別枠での確保▽必要となる資機材のさらなる確保▽必要予算の満額確保
【県道茂原白子バイパス】
▽県道茂原白子バイパスの一層の事業推進▽起点となる茂原市区間の早期事業着手▽人件費などの高騰の影響を反映した予算・財源の通常予算と別枠での確保▽必要となる資機材のさらなる確保▽必要予算の満額確保