太田市は公共施設再編計画第2期整備の一環として、新田庁舎の大規模改修工事を2026年度に着手する。庁舎を改修しておおた芸術学校太田校と新田校を集約した校舎としてリニューアルする。本年度は設計業務を進めており、26年度から複数年かけて改修工事を進める予定。26年度に行う工事の概算工事費として、1億円程度を算出している。設計業務は糸井建築設計事務所(太田市)が受託した。
公共施設再編計画の第2期では、空き施設を活用して施設の集約化など統廃合を進めていく。新田庁舎(新田金井町29)に設置されている農政部が26年度に移転するため、同庁舎を大規模改修しておおた芸術学校の2校を統合する。工区を分けて複数年に渡って改修工事を行う予定で、目標としては28年度に新校舎の供用開始を目指す。工期などの詳細は設計で詰めていく。
大規模改修工事の概要は、室内を全面改装して学校仕様へとリニューアルし、併せて電気設備および空調機械設備などを全面更新する。庁舎は1977年竣工のRC造3階建て、延べ床面積4840・05㎡の施設。改修工事の対象としている総延べ床面積は、2030㎡程度を想定する。
実施する建築工事は、間取り改修として防音室13部屋と楽器倉庫6部屋および事務室など2部屋の設置を予定。芸術学校として楽器練習などを日常的に行うことから、天井や壁および付属する非構造部材で防音改修する。また、壁や天井の大部分へ遮熱フィルムを整備する。電気工事では既設照明のLED化から、受変電設備や非常用発電設備を改修し、併せて、空調および配管の更新工事を検討している。
統合は、おおた芸術学校太田校(飯田町820-1)と新田庁舎西側に併設されている新田校の2校で老朽化が進んでいることなどを踏まえ、計画した。太田校は築50年以上が経過しており、設備故障などが生じていることに加え、新田校との分散により事務事業の効率化が課題となっている。庁舎の大規模改修工事期間は新田校を閉校し、太田校で授業などを進める。新校舎の供用開始後は、2校ともに建物の利用廃止を予定しており、解体除却して跡地の利活用方法などを今後協議していく。太田校は69年8月竣工のRC造3階建て、延べ床面積1175・38㎡の規模。新田校部分の建物は、87年3月竣工のS造3階建て、延べ床面積915・51㎡となる。
同公共施設再編計画として、本年度は旧保健センターの改修工事に着手した。8月に協和建設(太田市)が落札し、年度内の工期で施工を進める。同センターへ農政部が移転する。
直近で行った施設再編工事としては、図書館と保健センターおよびサービスセンター機能を持った新施設、エアリスベース(新田金井町6-1)の建設を実施しており、2月に完成した。工事は建築工事を石川建設(太田市)、電気設備工事をイズミ電機工業(太田市)、機械設備工事をグンエイ(太田市)、外構工事を石宝(太田市)がそれぞれ施工した。