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茨城県取手市

4、5層、延べ4000~4500㎡/再開発ビル内複合施設

2025/10/16 日本工業経済新聞(茨城版)

 取手市が取手駅西口A街区再開発ビル内にて計画している複合公共施設の整備基本構想について、見直し案が明らかになった。見直しは再開発事業の施設計画変更に伴うもので、非住宅棟の床、計4・5層を活用した施設に変更。想定整備費は44~49億円に増額となっている。延べ床面積は約4000~4500㎡で変わらず。再開発ビルの整備に合わせ、2031年度に図書館を核とした施設として開館を目指す。

 複合施設は、A街区再開発ビル非住宅棟の床、約4000~4500㎡を取得し、取手図書館の移設・機能拡充を図るとともに、市民交流施設を設置するもの。再開発事業における施設計画変更に伴い、非住宅棟の専有面積が約7100㎡から約5000㎡に縮小したことを受け、基本構想案を修正。機能配置および想定整備費が主な変更点となる。

 専有面積の縮小により、非住宅棟の2・5層を活用するとしていた当初の案から、1階の一部および2~5階フロア、計4・5層とする構成に変更。施設の延べ床面積は当初の計画通り約4000~4500㎡を確保する方針。導入機能および想定規模が▽取手駅前図書館=約3000~3500㎡▽多目的ラウンジ=約500~1000㎡▽音楽スタジオ・会議室=約300㎡-を見込む。

 非住宅棟の商業店舗等が1階に入居した場合の各階における機能配置として、1階にオープンステージ・多目的ラウンジを配置。商業店舗等との連携により施設全体のにぎわい創出を図るほか、出入り口部分を吹き抜けとし、施設の一体感を生み出したい考え。2階には音楽スタジオや会議室のほか、事務所、閉架書庫等を設ける。

 西口ペデストリアンデッキからの動線がつながる3階は、施設のメインエントランスとして位置付け。開架書庫、窓口、カフェ、多目的ラウンジ、オープンテラス、吹き抜け等で動的な空間を演出する。4・5階は開架書庫、閉架書庫や閲覧席、学習席等の図書館機能を配置する想定。今後は基本計画・内装基本設計の中で、詳細について検討を進めていく。

 想定整備費に関しては、床購入費、内装設計費、内装工事費および備品購入費合わせて44~49億円と試算。床については長期的な財政負担を鑑み、購入する方向で検討する。指定管理者制度を導入した場合の維持管理費については、1・5~2億円/年を見込んでいる。

 事業スケジュールとして、本年度はA街区再開発事業の都市計画決定手続きと並行して基本構想を策定。基本計画策定に着手する。9月補正予算には基本計画策定等支援業務委託費1500万円を計上。26年度にかけて基本計画および内装基本設計をまとめ、27年度に内装実施設計を策定。30年度より2カ年で内装工事等を進め、31年度の再開発ビル完成と共に施設供用開始を目指す。

 基本構想の策定に際し、11月11日までパブリックコメントを実施している。詳しくは中心市街地整備課(西2-35-3、電話0297-74-2141)まで。

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