埼玉県電業協会の事故防止対策委員会(山本和利委員長)は8日、本年度の災害対策研修会を利根導水路(行田市)と首都圏外郭放水路(春日部市)で行った。
当日は15人が参加した。参加者を前に山本委員長は今回の研修先について「利根大堰は、なぜあの場所にあるのか、また仕組みや用途を理解していないこともある。外郭放水路ともいずれも防災面で役立っている施設なので、改めて確認して事故防として防災意識を高めるきっかけにしてほしい」と有意義な研修となることを期待した。
利根導水では最初に水資源機構利根導水総合管理所の担当者が、利根導水の概要を説明。都市用水や農業用水供給のほか、周辺地区で浸水被害の恐れのある場合は武蔵水路に取り込み荒川へ排水する内水排除も行っており、今年も2回実施したと述べた。その後、受変電設備や操作室周辺設備など電気設備系統を中心に見学。さらに、排水ポンプ車や能登半島地震にも派遣され日本でも数少ない可搬式浄水装置を見学した。
首都圏外郭放水路は、幅2m、長さ7m、高さ18m、重さ約500tのコンクリート柱が59本林立する調圧水槽の中に入り、施設の概要や役割について、地下神殿コンシェルジュの説明を聞いた参加者は、壮大なスケールを体感しながら興味深く施設を見学した。
写真=首都圏外郭放水路の調圧水槽で