県は新山梨環状道路の東部・南部両区間を結ぶ県道甲府中央右左口線(甲府市大津町)の立体化を計画している。沿線にイベントホールの「アイメッセ山梨」などがある道路。近隣にはリニア新幹線駅が設置される予定で、10橋程度で構成することを想定する。リニア新幹線は立体上空を通過する計画だ。
県はこれまでに、周辺の交通について将来的な課題を抽出するための調査などを実施。22年度の調査時に県担当者は「アイメッセ前を走る道路をメインに調査する。将来的にリニアが環状道路をまたぐことになるため、それにより、どんな課題があるのかを調べる」と説明している。
2025年度は道路予備設計をエイト日本技術開発に委託。26年3月までに大まかな整備案をまとめる。県新環状道路建設事務所によると、対象は東部・南部両区間の一部を含む約2・5㎞。10橋程度の高架橋で結ぶことを想定する。
同事務所担当者は「橋梁下部は逆T式でいいのか、ランプの形状はどうするかなど、さまざまな検討課題がある」と話す。また通行を確保しながらの施工になるため、その手法や安全性についても入念な調整が必要という。
県道路整備課はリニア駅関連の整備計画に不確定な部分もあり、立体化計画とのすりあわせにまだ時間が掛かるとみる。東部区間は国道20号などへの接続に向け建設が進む。切れ目なく立体化も進めることで、さらなる利便性向上が期待される。