学校適正化に取り組む潮来市は、1校化を進める中学校の統合候補地を潮来第二中学校(新宮地内)とする方針を示した。先行して2026年4月に潮来一中および牛堀中を統合。その後、29年4月をめどに4校統合を完了し(仮)潮来中学校として開校する計画だ。校地は中学校一校化検討委員会で検討を進めているもので、委員会からの要望を踏まえ、年度内に市として正式決定する。その後、統合準備委員会において施設整備等の詳細を検討していく。
市では児童・生徒数が減少している状況を踏まえ、学校適正化の取り組みを推進。24年度に策定した第2期学校適正化計画では、中学校4校の統合を2段階に分けて進めるとしている。
第1段階では、牛堀中学校(堀之内1009)を潮来第一中学校(潮来1270)へ統合。26年4月の供用開始を目標に、準備を進めている。統合に当たり、教職員駐車場整備に係る草刈りや、スクールバスの乗り入れに伴う停止線・グリーンベルトの設置を検討。いずれの工事も軽微なものとなる見込み。また、物品の運搬等を委託し、終業式後の26年3月25日から同月31日までの間に引っ越し作業を行う。
第2段階となる1校化に向けては、24年度より中学校一校化検討委員会を立ち上げ、校地の検討を進めている。8月には市内中学校の視察を実施し、各校の評価に関するアンケートを集計。評価結果を踏まえ、21日の第3回会議において、潮来第二中学校(新宮1868-1)を統合候補地として全会一致で選定した。 選定理由に関しては、施設規模や築年数が浅いことなどを評価する意見が挙がっている。委員からはほかに「評価の低かった項目に関する整備について、要望内容に盛り込んでほしい」といった声が出た。
統合予定時期については既存校舎を使用した統合の限界値を踏まえ、29年4月とする。統合時の見込み学級数に関しては15クラスと推計。通学方法については、スクールバス10台程度の運行を想定。
校地の正式決定に向け、11月開催の第4回委員会において要望書(案)に関する協議を行い、教育長へ要望書を提出。要望を踏まえて一校化の方針を固め、諸手続きや住民説明会を経て、年度内に市として正式に校地を決定する流れとなる。その後、統合準備委員会を立ち上げ、施設整備や道路整備などの具体化を進めていく。
各中学校の施設概要については▽潮来第一中学校=校舎(RC造3階建て、延べ5602㎡、01年度築)、屋内運動場格技場(RC造2階建て、延べ2296㎡、01年度築)▽潮来第二中学校=校舎(RC造3階建て、延べ4990㎡、05~07年度築)、屋内運動場(RC造2階建て、延べ1666㎡、06年度築)▽日の出中学校=教室棟・管理棟(RC造3階建て、延べ4619㎡、1999年度築)、屋内運動場武道場(RC造2階建て、延べ2311㎡、2010年度築)▽牛堀中学校=校舎(RC造3階建て、延べ3468㎡、85年度築)、屋内運動場(S造平屋建て、床面積1180㎡、86年度築)-。