金子恭之国交相は24日、専門紙を対象とした会見に応じた。副国交相や衆議院国土交通委員長などを歴任してきた金子国交相は、冒頭に「16年ぶりに大臣として戻ってこられたことを光栄に思っている。注目度も高く、責任も重い。現場の声を聞きながら、山積する課題にしっかり取り組む」と述べた。
高市早苗首相からは、経済対策として防災・減災、国土強靱化を推進するよう指示があったという。自然災害の頻発化・激甚化に対しては「ハード・ソフト一体の事前防災を強化するとともに、予防保全型メンテナンスへの転換を加速する」と話す。
埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故を踏まえて「インフラ老朽化対策は非常に重要であり、全力で取り組む。予算全体に占める老朽化対策の割合は増えてきており、必要な予算を確保していきたい」。
都市政策としては「地域を発展させていくため、官民の力を合わせて魅力を高め、人流・物流や民間投資を活性化していくまちづくりを進める。コンパクトプラスネットワークの強化、地域資源を生かしたウォーカブルなまちづくり、都市の機能性や快適性を高めるリノベーションなどを強力に推進していく」。これにより「人々が笑顔で行き交い、集い、語らう、ぬくもりのあるまちづくりを進めていく」と話す。
地域の建設業については「雨が降る予想が出ると事前パトロールをしていただいたり、道路陥没や崖崩れが起きた時に駆けつけていただいており、大切にしていかなければならない。国民生活や経済活動を支える重要な産業」と見ている。また「現場の皆さまは暑い中も寒い中も雨の中も、人手不足の中で頑張っている。働き方改革をしっかりと行い、若い人たちが希望を持てるような対策を進める」。そのために「ICTを活用した生産性向上を推進していく」と話す。
建設分野における外国人材の受け入れについては「基準に基づいて外国人を受け入れることは重要。特定技能制度や育成就労制度に基づき、上限数の範囲内で外国人材を受け入れる。企業による地域貢献の取り組みなどの表彰や外国人材への無料日本語講座を通じて、地域との共生にも取り組む」と述べた。

















