高市早苗首相は24日、今国会で所信表明演説を行った。高市首相は冒頭で「強い経済を作る。日本列島を強く豊かにしていく」ことを強調し、あきらめない決意を持って「果敢に働いていく」と述べた。

　経済財政政策は積極財政の考え方で「戦略的に財政出動を行う」。物価高への対応は最優先で取り組む方針で、賃上げは「事業者に丸投げ」ではなく「継続的に賃上げできる環境を整える」と述べた。

　国・地方自治体から民間への請負契約単価は「物価上昇を踏まえて適切に見直し」を行う。中小企業・小規模事業者を守るため「生産性向上支援や事業承継、取引適正化により賃上げと設備投資を強力に後押しする」とした。

　強い経済の基盤を「優れた科学技術力」とし、科学技術・人材育成に投資することで「新技術立国」を目指すと宣言した。

　国土強靱化対策については「巨大災害に対する事前防災、発生した災害の応急対策、復旧・復興は最優先課題」とし、防災体制を強化するため2026年度に防災庁を設立する。さらに国・自治体でリスクを総点検して「防災インフラ、老朽化したインフラの整備・保全をはじめ、ハード・ソフトの両面で事前防災・予防保全を徹底する」との考えを示した。