取手市は、小文間小学校跡地に公民館、体育館、防災機能を持つ複合施設を新築する方針を明らかにした。旧校舎を含めた既存施設を全て解体し、校舎跡地に公民館・体育ホールを建設。隣接する小文間公民館についても解体し、跡地に防災倉庫などを整備する方針だ。今後は説明会での意見を踏まえ、年度内に跡地利活用計画を策定。2カ年で基本・実施設計をまとめた後、工事には1~2カ年程度を要する見通し。
25日に小文間公民館で開催した市民説明会では、利活用の方向性を提示。旧小跡地と隣接する公民館の跡地、合わせて1万3000㎡程度を建設地として、平屋建ての公民館・体育ホールや防災倉庫などを整備する方針について、地域住民に説明を行った。
公民館・体育ホールは旧校舎跡地に平屋建てで計画。交流・生涯学習機能や健康・スポーツに関する機能を盛り込む。エントランス・ロビーは面積を広く取り、図書スペースや美術展示スペースなどの確保を検討。多世代の居場所としての活用を見込む。また、東京芸術大学取手キャンパスと連携したワークショップの開催なども視野に入れている。
体育ホールにはステージを設け、バスケットボールなどができる施設規模を想定。空調設備の整備により、避難所としての機能充実も図っていく。
現在の公民館(約2700㎡)および校庭部分(約4400㎡)は防災ゾーンとして位置づける。公民館の解体跡地に防災倉庫を設け、校庭については通常時には地域活動の場としての活用を継続。災害時には避難場所として利用できるよう、オープンスペースの機能を維持する。
外構関連では他に、正門付近を既存の石碑・樹木などを保存する小文間メモリアルゾーンとする。駐車場については県道取手東線からのアクセスや、一定の駐車台数の確保を検討。一方で、県道沿いの桜については状況を見つつ、可能な限り保全したい考え。
説明会では参加者から旧校舎の記録保存を求める意見や、残存する遊具の早期撤去を望む声、子どもの遊び場機能を希望する声などが出た。
整備に要する期間としては、基本設計、実施設計にそれぞれ1年程度、工事は1~2カ年程度を見込む。今後は説明会での意見を踏まえ、年度内に跡地利活用計画を策定。現在の体育館が避難所の指定を受けていることから、体育館は新施設の供用開始後に解体する方針だ。
現施設の概要については、旧小文間小学校(小文間4359)の校舎の構造がいずれもRC造。旧校舎は平屋建て、新校舎は3階一部2階建て。体育館はS造平屋建て、総延べ床面積3334㎡、1963~76年度築。小文間公民館(小文間4240)はS造平屋建て、床面積639㎡、75年度築。


















