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群馬県建設企画課

週休2日制現場実施要領改定 猛暑による振替追加

2025/10/31 群馬建設新聞


県建設企画課は、週休2日制現場の実施要領を一部改定した。今回の改定では、いわゆる「雨振替」を「完全週休2日(土日)」にも適用する。加えて、雨振替の要件として熱中症対策を推進するため、新たに猛暑による振り替えを追加する。さらに従来の「月単位の週休2日(交替制)」に加え「週単位の週休2日(交替制)」の新設や補正係数の変更などを行った。

雨振替については従来「月単位の週休2日(現場閉所)」に限り認めていた、完全週休2日(土日)にも拡充。そして、群馬県独自の取り組みとして要件に猛暑を追加する。事前に猛暑による現場閉所日の振り替えが可能となる目安には環境省の熱中症予防サイトなどのWBGT値予測においてWBGT値31以上が予想される場合を想定。なお、監督員によるWBGT値31以上の確認や、WBGT値31以上であることを示す書類の提出は不要としている。作業予定日に計画外の現場閉所を行う場合、受注者は事前に監督員へ現場閉所を行う旨の連絡を行う必要がある。計画外の現場閉所日が施工計画書に記載した法定休日・所定休日である場合や官公庁の休日の場合は連絡不要としている。

新設する週単位の週休2日(交替制)は、対象期間における全ての週において、技術者や技能労働者が交替しながら休日率28・5%を確保するもの。対象期間中の休日率は(技術者・技能労働者の休日数)÷(対象期間の日数)で算出。全ての週において休日率が28・5%(2日÷7日)以上で達成していると認められる。

補正係数は、当初予定価格から週休2日を達成した場合の補正係数を各経費等に乗じたうえで予定価格を作成し、達成状況を確認後、休日率に応じて補正分が減額変更される。県土整備部では週休2日制工事について本年度から交替制による週休2日制の現場も試行するなど、29年度末までに100%の達成率を目指す。

補正係数の変更では、完全週休2日・月単位の週休2日(現場閉所)を分離させ、補正係数を設定したほか、新たに週単位の週休2日(交替制)を追加。国土交通省の要領改定に合わせて全体的に経費率を見直した。

また、対象期間中、交替制(週単位・月単位共通)を達成できた場合には、工事成績評定に月単位の週休2日同様、評定点+1点(評定点合計+0・4点)を加点するとしている。

24年度に完成した県土整備部発注工事(建築課除く)における週休2日制の達成率は84%となり、23年度の37%から47ポイント上昇するなど全国でもトップクラスの水準となった。大きく上昇したのは完全週休2日(土日)を継続しつつ、月単位の週休も認めたことや、月単位の週休2日について想定外の降雨・降雪による現場閉所も週休日として振り替える雨振替を導入するなど柔軟な対応を行っていることが要因として考えられる。

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