2025年度(第75回)千葉県産業安全衛生大会が10月31日、千葉市内の青葉の森公園芸術文化ホールで開催された。表彰式では「25年度安全衛生に係る千葉労働局長表彰」の優良賞として、高い水準で安全確保対策に取り組んだ京成建設の「(仮称)八街ハーヴェストレジデンス第1期新築工事」などをたたえた。同表彰は、地域の中で安全衛生に関する取り組みが特に良好で他の模範になると認められる事業場または企業を対象とするもの。
エントランス付近では、千葉県鳶工業会が纏振り・木遣りを披露し、出席者を出迎えた。
開会後、労働災害による物故者に黙祷を捧げた。大会式辞で、下村俊博・千葉県労働基準協会連合会会長(大会委員長)は、受賞者に対して「本日の受賞は、皆さまがそれぞれの立場において長年にわたり安全衛生活動に尽力してきた功績が評価されたもの」とたたえた上で「これからも他の模範となり、県内の安全衛生管理のさらなる向上に貢献してほしい」と期待を寄せた。
表彰式および廣瀬淳一・大成建設千葉支店執行役員支店長による受賞者代表謝辞を経て、小山英夫・千葉労働局長があいさつに立った。小山局長は、受賞者に敬意を表した上で「受賞者の皆さま方の取り組みが県内で広がりを見せることを願っている」と祈念した。
また、室田秀明・県商工労働部次長(熊谷俊人知事代理)と竹越徹・中央労働災害防止協会理事長が来賓祝辞を述べた。
さらに、大里忠弘・陸上貨物運送事業労働災害防止協会千葉県支部長が「本大会を契機に、今一度、人命尊重という基本理念を胸に刻み、労働災害ゼロ、働く全ての労働者が心身ともに健康で安心して働ける職場環境の実現に向けて、全力で取り組む」を主旨とする大会宣言を読み上げ、出席者の拍手をもって承認された。
斎藤労災病院の職員とチーバくんによるリフレッシュ体操および休憩を挟み、「南極おじさん」こと伊藤太市氏による特別公演を行った。
特別講演のテーマは「安全運行のための点検・メンテナンスの重要性~『あれ』『おや』の感性を高めて、未然に危機回避・事故防止~」。
伊藤氏は、5回にわたって南極地域観測隊に参加し、7年連続で南極において年越しした唯一の日本人。現在は、国内で特殊車両のメンテナンス業を営む傍ら、南極の魅力を伝える活動などを展開している。今回は、一つ間違えば命を落とす場所での経験から「『安全意識』とは何か」について語った。
結びに、林伸弥・千葉県労働基準協会連合会副会長が閉会の辞を述べた。
大会の主催は、千葉県労働基準協会連合会、建設荷役車両安全技術協会千葉県支部、建設業労働災害防止協会千葉県支部、労働者健康安全機構千葉産業保健総合支援センター、陸上貨物運送事業労働災害防止協会千葉県支部、千葉県経営者協会、港湾貨物運送事業労働災害防止協会千葉総支部、千葉県中小企業団体中央会、日本ボイラ協会千葉支部、日本労働組合総連合会千葉県連合会、日本クレーン協会千葉支部、日本労働安全衛生コンサルタント会千葉支部。
後援は、千葉労働局および各労働基準監督署と県。
主な受賞者などは次の通り。
【安全衛生に係る厚生労働大臣表彰】
〈優良賞〉
▽竹中工務店東関東支店「(仮称)TKY01ビルディング新築工事」
【安全衛生に係る千葉労働局長表彰】
〈優良賞、安全確保対策〉
▽京成建設「(仮称)八街ハーヴェストレジデンス第1期新築工事」▽大成建設千葉支店「船橋競馬場大規模改修工事」
〈奨励賞、安全確保対策〉
▽川田建設東京支店「R4圏央道高第一橋上部工事」▽フジタ首都圏土木支店圏央道松尾谷津作業所「首都圏中央連絡自動車道松尾谷津工事」
【千葉県労働基準協会連合会会長表彰】
〈安全管理優良事業場賞〉
▽ナリコー(成田労働基準協会)▽サンコーテクノ本社・南流山事業所(柏労働基準協会)▽五栄工業(船橋労働基準協会)

 
            
















