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【マンホール】間隔や構造を見直し/メンテナンス性向上へ

2025/11/04 本社配信

 国土交通省は下水道管路のメンテナンス性を高めるため、マンホールの間隔や構造、ふたの大きさなどについて見直しを図る考え。同省が設置した有識者会議で検討を進めている。同会議では、年末に中間整理をまとめる。

 現行の基準では、マンホールの間隔は内径に応じて目安がある。径別の最大間隔は管渠径600mm以下は75m、1000mm以下は100m、1500mm以下は150m、1500mm超は200m。ただし、現状では用地確保難や工事費縮減のため、規定間隔を大幅に超えた長距離スパンとなる場合が多いという。このため点検・調査・清掃において機械化が困難で、作業負担も大きい状況にある。

 有識者会議では、改築の機会に適切な間隔に見直すこと、また割り込みマンホールを設置することを提示している。なお、割り込みマンホールについては設置費用や用地確保などの課題も残っている。

 マンホールの基準では、標準の構造も示されている。また大きさも内径に応じた寸法が求められているが、古いものでは規定を満たしていない場合もある。構造や大きさが不十分な場合は、やはり管内作業の機械化困難や作業負担増大という状態になる。

 このため同会議では、作業の無人化・省力化に向けて、資機材の搬出入や作業員の退避が容易になるような構造・大きさに見直すことを示している。

 下水道用の鋳鉄製マンホールのふたは、開閉や入坑のしやすさから直径600mmが一般的となっている。しかし機材搬入の際にいったん分割し、マンホール内部で組み立てるなどの手間がかかっている状況。大型ポンプを搬入できない場合もあることから、ふたの大きさについても見直すことを基本としている。

割り込みマンホールのイメージ

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