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群馬県建築課

ぐんま学園居室個室化 月内にも一般競争

2025/11/05 群馬建設新聞


県建築課はぐんま学園(前橋市川原町826)児童居室個室化改修工事(第1期)を月内の一般競争入札へ準備を進めている。工事期間は約14カ月を想定。第1期工事は赤城寮および榛名寮を対象に行う。第2期工事については2026年度以降の発注を計画している。設計は勝山工務所(前橋市)が手掛けた。当初予算で確保した工事費7689万8000円と26年度~27年度を期間として債務負担行為に設定した限度額4億2816万3000円を充て工事を進める。

同学園では児童が年齢と性別に応じて、赤城寮・榛名寮(西棟)と白根寮・武尊寮(東棟)の4つの寮に分かれて生活している。西棟、東棟ともにS造平屋、床面積697・74㎡の規模で整備されている。現在は各寮に2人部屋3室、3人部屋が3室あり、女子寮の白根寮と高校生以上の男子寮となっている武尊寮は3人部屋の1室やキッチンなどが備えられている自立生活訓練室となっている。

改修工事は、児童の生活環境を改善することを目的に実施する。施工内容としては4つの寮を対象に既存の2人部屋3室と3人部屋3室を改修または増築することにより、1人部屋を新たに設置する。

また、白根寮と武尊寮については自立生活訓練室1室を確保する。榛名寮、赤城寮、武尊寮、白根寮の順に施工し、各寮既存部と増築部の同時施工を想定している。

増築工事では建築工事のほか、電気設備工事および機械設備工事を行う。赤城寮と榛名寮はそれぞれW造平屋、床面積130・88㎡の規模で増築する。赤城寮は既存建物の西側、榛名寮は東側に増築する。

武尊寮と白根寮についてはW造平屋、床面積66・98㎡で増築を行う。武尊寮は既存建物の西側、白根寮は東側に増築する。白根寮と武尊寮の増築部は自立訓練室となる。増室する1人部屋の1室当たりの床面積は赤城寮と榛名寮が約12㎡、武尊寮と白根寮は約9・2㎡となる。

白根寮と武尊寮に整備する自立生活訓練室は建築工事、電気設備工事および機械設備工事により整備する。自立生活訓練室1室の床面積は約22㎡となる。

同学園では寮での工事に加えて、体育館の改修工事も計画されている。体育館の設計業務も勝山工務所が受託。11月28日までの履行期限で進めているところ。

既存体育館はS造平屋、床面積576㎡の規模で整備されており、天井高はアリーナ部分が約8・3m、ステージ部分は約5・5mとなっている。1973年に建築され、老朽化していることから改修工事を計画した。

設計では床面や天井板の修繕、照明のLED化、エアコンの設置などの検討を行っているところ。工事は26年度以降に計画している。

同学園は児童自立支援施設となっており、児童福祉法の規定に基づき設置されている施設。家庭や学校、地域で問題行動を起こした児童のほか、家庭環境その他環境上の理由により、生活指導を必要とする児童を入所させ、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行っている。

また、情緒の安定と学力向上に努め、健全な人格の形成と社会生活へ適応を図るなど、その自立を支援するとともに、退所した児童に対し、相談・援助を行うことを目的としている。

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