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茨城県石岡市

全3期、28年度冬着工/府中小校庭に校舎建替え

2025/11/05 日本工業経済新聞(茨城版)

 石岡市は、府中小学校建設基本構想(案)をまとめた。新校舎は現在のグラウンド側にHRC+W造2階建て、普通教室12室規模を見込む。建設に当たっては①校舎新設②学童・体育館新設③外構工事の全3期で施工を進め、仮設校舎を使用しないことでコスト縮減につなげる。埋蔵文化財調査が順調に進んだ場合、26~27年度に基本設計、27~28年度に実施設計を策定。28年冬ごろ1期工事に着工し、30~31年度に2期工事、32年度に3期工事と進めていく。

 府中小学校(若松1-11-18)では、施設老朽化や将来の児童数減を見据えて同校敷地内への建て替え事業を進めている。基本構想策定業務を若栁・大山・和田設計JVが担当。

 校舎建設地は敷地南側、現在のグラウンドおよびプール部分とする。体育館、学童クラブ施設については敷地北西部に設ける駐車場からの出入りがしやすいよう配置。校舎東側には低学年用の芝生広場を設ける想定だ。

 校舎はHRC+W造2階建て、勾配屋根を想定。東棟および西棟からなり、階段としょかんや多目的スペースで2棟を接続。諸室については▽普通教室(12室)▽特別支援教室(8室)▽特別教室(図工室、家庭科室、理科室、音楽室、図書室)▽保健室▽児童用トイレ▽管理エリア(校長室、職員室、資料室、印刷室)▽その他(放送室、配膳室、職員用トイレ、会議室)-。

 屋内運動場には空調設備を設け、渡り廊下で校舎と接続する。また、学童クラブ施設(平屋建て、4室)を体育館の北側に配置する計画。外構関連では駐車場(94台)や駐輪場、屋根付きロータリーを備える。校舎東側には芝生広場を整備し、グラウンド以外にも低学年児童が遊べる場を設ける。

 教室は多様な教育形態に柔軟に対応できるよう、可動式間仕切りを検討。モジュール化・ユニット化による施工性向上を図っていく。環境性能としては太陽熱集熱装置や太陽光発電パネルの導入、Low-eガラス、気密性サッシ等の採用を検討。ZEBを目指した計画とする。施設周辺の既存樹木についても、可能な限り保全する方針。

 工事は全3期に分割し、仮設校舎を用いない計画。第1期ではプールを解体し、校舎を新築。新校舎の供用開始後、第2期工事として正門および既存北校舎を解体。学童クラブ施設および体育館を建設する。第3期で既存学童・体育館・東校舎を解体し、グラウンドおよび駐車場を整備していく予定だ。

 整備スケジュールに関しては、埋蔵文化財調査が順調に進んだ場合、26年秋ごろから27年度にかけて基本設計をまとめ、27~28年度に実施設計を策定。28年冬ごろ1期工事に着工し、30~31年度に2期工事、32年度に3期工事と進めていく。発掘調査の進捗により、着工時期に遅れが生じる可能性がある。

 現在は基本構想策定に向け、パブリックコメントを19日まで実施している。詳細は教育総務課(柿岡5680-1、電話0299-43-1111)まで。

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