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国土交通省

【処遇改善】適正な雇用関係図る/規制逃れ一人親方化防止

2025/11/13 本社配信

 国土交通省は、建設技能者の適正な雇用関係について促進を図る。規制逃れを目的とした『一人親方化』の防止・是正、退職金制度の充実など技能者のさらなる処遇改善について取り組みを進める。

 建設業においては、社会保険加入の要件化、働き方改革の施行などにより、規制逃れや企業の経費削減を目的とした雇用労働者の一人親方化(請負契約化)が問題となっている。一方で、建設技能者の入職・定着促進に向け、賃上げに加えてさらなる処遇改善が求められている。

 同省では一人親方に関する取り組みとして、本年度にチェックツールを作成する。同ツールは、技能者向けに雇用と請負の処遇の違いを判断できるものとなる。技能者はこれを活用することで、一人親方になった場合のメリット・デメリットを理解し、慎重な判断ができる。2026年度には同ツールの周知を行い、一人親方が個人事業主として果たすべき役割についても周知徹底を図る考え。

 処遇改善については、これまで取り組んできた社会保険加入施策により、企業単位での加入率がほぼ100%となったことから、さらなる改善策を検討する。現時点では退職金制度の充実や月給制の普及を予定しており、まずは26年度に調査を進めていく方針。

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